マクラーレン・アルトゥーラ 詳細データテスト 改良されたエンジンとシャシー 冷静からやや情熱的に
内装 ★★★★★★★★☆☆
このアルトゥーラの内装は、同じく台数を稼ぐスーパーカーだった570Sと比較して、マテリアルの豪華さが増している。アンビエントライトはメルセデスSクラスに見られるようなもので、広範囲にレザーや金属、カーボンが使われている。 クルマ選びが楽になるよう、マクラーレンはパフォーマンス、テックリュクス、ヴィジョンと銘打った3つのパッケージオプションを用意し、価格はすべて5050ポンド(約99万円)とした。テスト車はパフォーマンス仕様で、ブラシ仕上げのチタンやふんだんなアルカンターラを使用している。 どれを選んでも、フィッティングと仕上げは良好で、ギアセレクトボタンはややチープだが、プラスティックより金属が多く用いられている。シフトパドルのスタイルは、パフォーマンス志向のマシンとしては飾り気が強いものの、ロッカースイッチ式の動き方をする。片方を手前に引くと、もう片方が奥へ動く方式だ。 スパイダーもクーペも、マクラーレンらしい優秀なエルゴノミクスを備える。スカットルは低く、シートのサポート性は非常に高い。唯一の不満は、ステアリングコラムのチルト調整が、背の高いドライバーには不足気味なことだ。 スパイダーのレッグルームはクーペより目減りしているが、それもわずかなもので、ミドシップカーではありがちなことだ。しかしながら、シートの背後やリアバルクヘッドより後方の積載スペースがないことは、使い勝手のネックだ。クーペならば、小さめのソフトなバッグなどを置ける棚状のスペースがある。 フロントのトランク容量は160Lで、これはフェラーリ296GTSより小さい。しかし、これは測り方の問題だろうか。見た感じは非常に深くて、あまりないほど広いのだが。 そのほかにキャビンの実質的なアップグレードはひとつ。2022年登場モデルにはなかったスマートフォン充電ポーチの追加だ。これは、デバイスをしっかりとホールドしてくれて使いやすい。インフォテインメントのMIS IIシステムは、まずまずレスポンスのいい8インチのタッチ画面と、マシン加工がいい感じのスクロールホイールを備える。ただし、レイアウトはやや直感的ではない。