【パリ五輪2024】24歳で初出場!アーチェリー日本代表・野田紗月の強さの秘訣「毎日8時間、矢を打ち続けた」
ルーティンは「毎日湯船に浸かる」&「8時間眠る」
「1日1回は必ず湯船に浸かること。どんなに遅く帰宅しても、欠かしたことはないです。湯船の中でマッサージして筋肉をほぐすと血流も良くなって、体も結構変わってきます。あとは爆睡(笑)です。毎日8時間くらいは寝ています。オフの日に何も予定がなければ、昼まで寝ていることもあります」 週に1度のオフは大事なリフレッシュタイム。その過ごし方を聞いてみると、24歳のフレッシュな素顔が見えてくる。 「家で音楽を聴いたり、大好きな漫画を読んだり。野球やバスケットボールも好きで、最近は『SLAM DUNK』の新装再編版を買いました。友だちともよく遊びにいきますよ。京都や難波、神戸に出かけたり、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)にも行きました!」
自分を高めていくために、笑顔は忘れない
直径わずか12.2cmの的の中心を狙うアーチェリーで必要なのは高い技術と集中力。その集中力はどのように養っているのだろうか。 「試合になると気づかないうちに自分にだけ集中しています。相手選手のこともあまり気にならないし、動揺もあまりしないかも。始めた頃はどうしても“勝ちたい”という欲があったけど、そういう自我も薄くなってきました。 試合前に気持ちを整えるために、音楽を聴いたり、グミを食べたりします。『UVERworld』が好きで、気持ちを上げたい時に聴くのは『IMPACT』。ヴォーカルのTAKUYA∞さんが毎日欠かさず10キロ走っていて、そのときの気持ちを歌詞にしている『PRAYING RUN』もずっと聴いています。 『全部やって確かめりゃいいだろう』という歌詞を聴くと、試合でどんなに風が強く吹いていても『やってみないと分からない!』って思えます」 天候にも左右されるアーチェリーの試合。大雨や強風でも実施されるため、運を味方につけることも必要?と尋ねると「考えたこともない」と話す。しかし、2つのお守りは、試合にも肌身離さず持っていく。 「地元・福岡で有名な勝負の神様、筥崎宮(はこざきぐう)の『必勝守』は、高校のときの副顧問の先生からいただきました。もうひとつは、“光の道”で有名な宮地嶽神社の『翔守』。自分が好きな青色で、今年一年大きく翔けめぐりますようにという願いが込めてあります」 そして、どんなに緊張感のある試合でも意識しているのが「笑顔でいる」こと。 「笑顔でいたら気持ちも上がるじゃないですか。沈んだ顔で気持ちが下がって、大事な場面で普段のパフォーマンスが出来なくなるより、ちゃんと笑顔をつくって自分の気持ちをどんどん上げていきたいんです。試合では、普段練習でやっていることをどれだけ出せるか、一番良いパフォーマンスができるかどうか。それだけを考えています」 【野田紗月(のだ・さつき)】 2000年5月20日、福岡県に生まれる。福岡県立折尾高等学校、近畿大学を経て、2023年ミキハウス所属。全日本ターゲットアーチェリー選手権大会2022・2023優勝、世界アーチェリー選手権2023銅メダル。第19回アジア競技大会 混合リカーブ団体にて銀メダル獲得。