一体、何が!?ガラスに“謎のヒビ”でも「攻めまくる」 29歳イケメンドライバーの「崖沿い」豪快ドリフトに驚嘆
起伏の激しいコースが濃霧に覆われ、ドライバーが視界を奪われる難関ステージとなったWRC・世界ラリー選手権の「ラリー・チリ」で、フォードのアドリアン・フルモーが強メンタルで走りきり、ステージウィンを飾った一幕が注目を集めた。 【映像】劣悪視界でも攻めまくる!狂気の“全開”シーン 現在、トヨタとヒョンデの2強に挑むポジションにいるのがフォードMスポーツ。そして、同チームのエースドライバーがフランス出身の29歳、アドリアン・フルモーだ。端正なルックスのイメージ通り、思慮深くインテリジェンス溢れる走りを得意とする。 日本時間9月29日に行われたデイ2のSS12は「ラリー・チリ」でも最長距離で攻略しがいがあるステージ。タイヤマネジメントが重要となり、この日はコース中盤の標高が高くなったあたりで濃霧も発生していた。 最高峰のWRC1カテゴリーでは3番目と、比較的早めにスタートしたフルモーだったが、オンボード映像を見ると、すでに車外は霧がうっすら出ていて視界がよくない。また、なぜかフロントガラス下部にはヒビが入っている。解説のピエール北川氏によれば「どこかで何かを拾ってしまったんでしょうか」とのことで、これも視界を妨げる要素だが、それでもフルモーはコーナーでインギリギリまで攻めまくる。 さらにコース中盤に入ると、霧はさらに濃さを増していき、コース幅も狭くなっていく。もう数メートル先が見えないほど視界が悪化し、路面も滑りやすい状況。さらに、コースを一歩外れて終えばその先は崖である。 そんな状況下であっても、フルモーはドリフトを続け、時おり見られるインカー映像のフルモーは表情を変えずに攻めの走りを続ける。思わず北川氏も「オレはこんなもんじゃないとずっと思いながら走ってると思います」とコメント。 出走順の遅いドライバーがより霧の影響を受けた部分もあるが、フルモーは恐怖心に負けることなく走り抜き、見事SS12のトップタイムを獲得。2位以下にディフェンディングチャンピオンのロバンペラ(トヨタ)や現在ポイントリーダーのヌービル(ヒョンデ)を従え、価値あるステージウィンとなった。フルモーは30日まで行われた最終日を終え、フォード勢トップの総合5位でフィニッシュしている。 (ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)
ABEMA TIMES編集部