「一生分泣いた」市民の思いも詰まった震災特集 2人だけの月刊タウン誌
地域に根を張ったメディアだからこそ
初代社長の駒井氏とも親交があった田村紀雄・東京経済大名誉教授(社会学者・地域メディア論)は、「自分たちのふるさとが被災しても、それをきっかけに人々の気持ちをくんでさらに発展していくような地域メディアは少ない。今回の取り組みはこれまで地域と深く結び付いてきた『みやこわが町』にしかできなかったように思う。宮古に根を張った文化人だった駒井氏の地域への思いを橋本社長らがしっかり受け継いでいたからできたことではないか」と話します。 市民に身近なメディアの存在意義について、「一時たくさんあったタウン誌はかなり減った。経営的にうまくいかなかったのではないかと思うが、その次が現れない。これからは地域とのかかわりにもう一度光を当てて地域メディアを考えていく、そして地域メディアの新たな課題を論じていくことになるのではないか」と「みやこわが町」の挑戦の教訓を語りました。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説