認知症患者は2050年までに米国で倍に…「脳と心臓」の健康を向上させる3つの習慣
糖尿病は、心臓と脳の両方に影響を与える
糖尿病自体が心臓の問題とみなされているわけではないが、ゴッテスマン博士によると、「糖尿病患者はアルツハイマー病を発症するリスクが2倍高くなる」そう。それはどうして? 過剰なブドウ糖は異なる脳領域同士のつながりに影響を与え、最終的には認識障害を引き起こす可能性がある。さらに高血糖は、血管を損傷させるため、心臓発作や脳卒中の原因にもつながるんだそう。
心臓と脳の健康を向上させる3つの習慣
これらの健康的な習慣によって、心臓と脳への二重効果を得ることができる。最近の研究では、健康因子スコア(健康な食事、運動、認知機能を使うタスクの実践、禁煙、アルコールの制限)を4~5有する65歳の女性の平均余命は24. 2年であり、健康因子スコアが0~1の女性より3. 1年長いことが示されている。その3つの習慣とは?
地中海式ダイエット
地中海式ダイエット(またはそれに近い食事)をしている人は、心臓病やアルツハイマー病、脳卒中の発症リスクが著しく低く、糖尿病の予防にも効果的なんだそう。心臓の健康にいいベスト食材は次の通り。 ・果物と野菜 ・全粒穀物とナッツ ・豆類(豆、エンドウ豆、レンズ豆) ・オメガ3脂肪酸を多く含むサーモンやその他の魚を週に2回以上食べる ・良質な脂質(とくにオリーブオイル) ・ワイン(控えめに) ・赤身肉、加工食品、砂糖入り飲料、塩分は最小限に抑える
有酸素運動をする
運動は動脈硬化の予防につながることが、多くの研究により証明されている。早歩きや水泳など、適度な運動を週に150分行うようにしてみよう。強度の高い運動をするなら、ランニングやシングルステニスを週に75分するだけで十分(もちろん、それ以上に越したことはない)。筋力トレーニングは、血圧のコントロールに役立つ可能性がある。
「リラックスすること」を優先する
毎日の深呼吸や瞑想は、脳と心臓をリラックスさせ、全身を回復させる効果が期待できるとか。「血圧を自分で調節することが非常に大事です」と話すのは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のラビ・デイヴ医学博士。 10からカウントダウンし、10で息を吸い、9で息を吐き、8で息を吸い、0まで数えながら呼吸を実践するといいそう。もしくは、瞑想をやってみよう。瞑想は血圧を下げ、心血管による死亡率を低減し、糖尿病の改善につながることが実証されている。瞑想初心者の人は、「Headspace」や「Calm」などの瞑想アプリを活用してみるといい。十分な睡眠をとることも心がけて。