「全国放送もあるんだぞ!」ヤクルト2位指名ドラフト裏側に密着…モイセエフ・ニキータを“高校屈指のスラッガー”に育てたロシア出身の父の言葉
「いじめられたことも、いやな思いをしたこともないので」
これまでにも多くの取材を受けているはずのモイセエフは、何度同じ質問をされても「両親への感謝」を真摯に語る。ドラフト前日のインタビューで「指名されたあと、まっさきに思いを伝えたい人」を問うと、淀みなくこう話した。 「やっぱり一番は両親です。大変な時期もあったと思いますけど、子どものころから支えてくれましたし、ずっと近くで見てきてくれた。本当に感謝しています」 ロシアにルーツを持ち、見た目や名前の違いで苦労したことはなかったのか。踏み込んだ質問にも、まっすぐ視線を合わせて答えてくれた。 「いじめられたことも、いやな思いをしたこともないので。目立つのもぜんぜん悪い気はしないですね。両親をはじめ、周りの人たちに恵まれていたと思います」 そんな家族の夢が、ついに叶うかもしれない。一瞬、取材者としての立場を忘れて「明日、いい結果が出ることを願ってます」と言葉をかけると、17歳のモイセエフは「はい!」とさわやかに微笑んだ。 <「ドラフト当日編」に続く>
(「プロ野球PRESS」曹宇鉉 = 文)
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