リーダーのセンスが問われる「会議のつくり方」。最高の段取りで進めるための5つの戦略
2. 時間をうまく管理する
ミーティングの準備では、各トピックに一定の時間を割り当てて、これらのタイムブロックをアジェンダに追加していきます。 このとき、1つのタスクやディスカッションにかかりそうな時間は、少なめに見積もってしまいがちだということを忘れないでください。 たとえば、予算についてのディスカッションが1時間ぐらいかかりそうであっても、実際にミーティングで使える時間は、その半分しかない場合もあります。 割り当てた時間で、ディスカッションのどの部分を進められるかについて、よく考えましょう。あるいは、いっそのこと予算の件は別のミーティングへ回してしまえば、これについて話し合う十分な時間を確保できるかもしれません。 ミーティングが実際に行なわれている時は、タイミングと、それが予定と合っているかに目を光らせましょう。 リーダーは、ミーティング体験のキュレーター役になり、話し合いの流れを導くべきです(必ずしも、話し合いそのものを導くわけではありません)。ですから、時間の管理は、リーダーが担うべき責任の重要な一部になります。 場合によっては、ミーティングに再び焦点を合わせるために、誰かの発言や議論を、穏やかにさえぎらなければならないこともあります。 予定の終了時刻が来たら、そこでミーティングを終わらせるように心がけましょう。ミーティングが連続しがちの昨今では、これは差別化の要素になります。参加者たちの時間をあなたがうまく管理すれば、きっと彼らもそれに気づいてくれるはずです。
3. 全員に発言を促す
誰も排除しないインクルーシブなミーティング、さらにいえばインクルーシブな労働文化を確立することで、ミーティング参加者は、安心して自分のアイデアや考えを共有できるようになり、ディスカッションに貢献できるようになります。 プリヤ・パーカー氏の著書『最高の集い方 記憶に残る体験をデザインする』(邦訳:プレジデント社)には、大規模なグループミーティングに参加者たちを迎え入れるときの一番いい方法が書かれています。 同氏によるアドバイスのなかで私が気に入っているものの1つは、入口で参加者たちに挨拶する、というやり方です。たとえ対面で挨拶できない場合でも、参加者を歓迎する方法は見つけられるはずです。 また、参加者が内向的な人たちであっても、ミーティングへの参加意識を高め、意見を述べようという気持ちにさせる戦略を立てることもできます。 まずは、アジェンダを参加者に前もって送っておきます。ミーティングの場では、1つのトピックについて各自によく考えてもらってから、コメントを求めます。または、投票システムを使ってインサイトを求めます。 あるいは、意見を述べるときに「何か欠けている要素はないでしょうか?」などの質問をして、参加者にフィードバック(場合によっては反対意見)を求めます。 ほかには、先に進む前に「この計画を進める前に、ほかに何か考えるべきことはありませんか?」と問いかける、など。 これらのテクニックはどれも、参加者全員に対して、話し合いへの貢献を促すのに役立ちます。