エリザベス女王にバスアメニティー提供 英「モルトンブラウン」の香りの魅力
連載《ロイヤルワラント図鑑》Vol.14
フレグランスは気温や湿度によって香り方が変化する。爽やかな風ととともに汗ばむ日も増えるこの季節、ワードローブを衣替えしたら、纏(まと)う香りも初夏の気分にフィットするものにアップデートしてみては。そこで今回は、英国発のフレグランスブランド、モルトンブラウン(MOLTON BROWN)にフォーカス。1971年の創業以来、ラグジュアリーとサステナビリティー(持続可能性)を両立するパイオニアとして、独自の道を切り開いてきたブランド。その先駆的な世界観と、この季節のおすすめアイテムを紹介する。 【写真を見る】2024年5月の新作コレクション「サンリット クレメンタイン&ベチバー」のオードパルファンから、モルトンブラウンのアメニティーを採用している国内ホテル、女性に人気のベストセラーまで、写真はココからチェック!
■5月の新作 初夏の風に似合うフレッシュな香り
最初にピックアップしたのは新コレクション「サンリット クレメンタイン&ベチバー」だ。1日の始まりにポジティブなマインドを瞬時にチャージできる。 かんきつ系フレグランスを豊富にブレンドしたシトラス・ウッディの香りは、クレメンタイン(かんきつの一種)が呼び覚ます「ナチュラルな幸福感」がインスピレーション源という。 同コレクションは、クレメンタインの果実を思わせるオレンジ色のボトルキャップが印象的なオードパルファンをはじめ、オードトワレ、バス&シャワージェル、ボディローションをラインアップ。 みずみずしいクレメンタインと、ジューシーで爽やかなマンダリンとライムの香りのコンビネーションが気分をリフレッシュ。ラストノートは温かくクリーミーなイチジクの葉と香ばしいヘーゼルナッツから、ベチバー(イネ科の植物)のスモーキーな香りへと変化し、ゆったりとしたくつろぎを与えてくれる。
■1971年創業 環境に配慮したビジョンを掲げる
「サンリット クレメンタイン&ベチバー コレクション」は、動物由来の成分(ハチミツ、シルクといった動物由来副産物などは除く)を一切使用しない100%ベジタリアン処方。さらに、研究段階で動物実験をしないなど動物を犠牲にしない「クルエルティフリー」を貫いて製造されている。 さらに、バス&シャワージェルとボディローションのプラスチックボトルは、50%再生PET(ポリエチレンテレフタレート)の容器を採用。これは他のコレクションのボトルでも同様だ。 そうしたサステナブル(持続可能)な施策は近年、世界のスタンダードになりつつある。しかし、驚くことにモルトンブラウンでは1971年の創業当初から、環境に配慮したビジョンがブランド活動の中心にあった。その歴史を振り返ってみよう。