厳しめの言葉のウラにあった思い 巨人・阿部監督 「あいつに何とか1勝させたい」
◇プロ野球セ・リーグ 巨人7ー1中日(16日、東京ドーム) 巨人の赤星優志投手は今季初勝利をあげました。9度目の先発マウンドで得た勝利に阿部慎之助監督は「いいところで1勝してくれた。ホームラン打たれた後を乗り越えたので、大きな1勝になったと思います」などと言葉をかけました。 【動画】赤星優志投手の初勝利ピッチングまとめました! 6回、ソロホームランを板山祐太郎選手に打たれたあと、松木平優太投手に対しても3ボールとしてしまった赤星投手。ぐっと立て直して、そこから見逃し三振を奪うと、その後は岸田行倫選手の力も借りて、3アウト目をとりました。 ベンチに帰ってきた赤星投手は、阿部監督とベンチでグータッチ。少し言葉を交わしている場面がありました。阿部監督によりますと、「あのホームランを打たれた後のピッチャーにボールボールボールとなったんでね。『僕、動揺しています』って見せてどうすんだお前って言ったんだけど」ということだったそう。少し辛らつに聞こえますが、その裏には監督としての大きな愛情があったことを杉内俊哉投手チーフコーチが報道陣に明かしました。 「きょう監督が言ってたんですけど・・・赤星には直接言ってないですけど、『あいつに何とか1勝させたい』って言ってたんですね。監督も勝ってほしいという思いがすごく強かったんだろうなって」 勝てずに悩む赤星投手には7月にジャイアンツ球場のブルペンで直接指導したり、後半のキーマンに赤星投手の名前をあげたり、期待をもって成長を見守っていた阿部監督。その思いを杉内コーチは試合前に赤星投手に伝えたそうです。 「優志に言ったら、優志すごくうれしそうだった。それを意気に感じて投げたんじゃないですかね」と杉内コーチは笑顔を見せていました。 赤星投手が“3勝か4勝くらいしたら優勝できる”と語っていた阿部監督。この9月の山場で、3年目の右腕がその期待に応える大きな1勝をあげました。