バンカーからオーナーへ転身した新興時計ブランド【レゼルボワール】CEOのパッションとヴィジョン
レトログラードにこだわる理由は「メーター」への偏愛
モンツァ デザインとコラボレートしたモデルの新作「MONZA Design 325Y」 95万1500円(予価) スペック:自動巻き(キャリバーRSV-240 ※ラ・ジュー・ペレ製G100ベース)、毎時2万8800振動、約56時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース。直径43mm。ラバーストラップ(標準はステンレススチールブレスレット)。5気圧防水。専用ボックス内に交換用ラバーストラップと交換に必要なツール類などが付属する。来春発売予定。 基本的にレゼルボワールの時計は、すべてモロー氏のアイデアが元になっている。 「356スピードスターやモンツァ、その他クラシックカーなど、多くの自動車の計器からインスピレーションを受けています。それだけでなく、航空機や潜水艦、ダイビングのマノメーター(差圧計)など、あらゆるフィールドの装備品となる計器やメーターのすべてが好きで、それを腕時計で表現してきたのです。一方、私はコミックも好きなので『ブレイク&モルティマー』や『ポパイ』といった作品ともコラボレーションしてきましたし、水中写真家・冒険家のグレッグ・ルクールなどの個人やレースチームといった団体とのパートナーシップから時計を製造することもあります。作りたい時計のイメージは無数にありますね」
まさに衰え知らずの想像力だが、一方で近年は新作を作りすぎたという反省も述べていた。 「具体的な年間製造本数などはお伝えできないのですが、今あるコレクションの製造を軌道に乗せることを優先するため、これから先しばらくは発表する新作を1年1型だけに絞ろうかと考えています。とはいえ、何かの乗り物のコックピットに座って操縦者の気分を味わってしまうとまた新たな想像力が働いてしまうと思いますけどね。ただ、エリア限定のような特別モデルは必要に応じて引き続き手掛けていく予定です。たとえば最近だとドバイの有力店であるセディキのために『ポパイ』の限定モデルを作りました。とても好評だったので、すでに次作の計画もありますよ」