1歳娘の成長に違和感 病院に行くと…「治療法はありません」10万人に数人の難病とは
サリちゃんを支える家族の努力
サリちゃんの病気は10万人に2~3人と症例の少ない難病です。サリちゃんが福山型先天性筋ジストロフィーと診断されてすぐの頃、両親は病気についての情報が身近にまったくなく困りました。 そこで福山型先天性筋ジストロフィーの患者会に入会して、同じ病気の子を持つ先輩パパ、ママからたくさんのことを教わったといいます。 なかでも、障害者手帳をはじめとした行政の制度や、療育にまつわる制度、医療費や手当についてなど、難しいことも多く、調べないといけないことや、申請する書類がたくさんあり、戸惑いを感じたといいます。そのときも、患者会の方から丁寧に教わりました。 また、児童発逹支援の先生から、支援相談員さんの制度を教えてもらったり、サリちゃんの※レスパイト先を探してもらったりしました。その他にも理学療法士の先生、役所の児童福祉課の方など、関わる方々からたくさんの学びを得ながら、乗り越えたといいます。 現在は、保育園、児童発達支援事業所、訪問看護、理学療法と作業療法に通うなど、様々な大人と関わる機会が多いサリちゃんの未来のため「関わってくれる先生方としっかりコミュニケーションをとることを心がけている」とサリちゃんの母親は話します。 ※レスパイト レスパイトとは「休息」「息抜き」という意味です。病気の方のご家族や、介護者の休養を目的とした短期入院です。
現在のサリちゃん
現在3歳のサリちゃん。親がセッティングすることでお座りができるようになりました。寝返りはできますが、寝返りがえりはできません。歩けないため、移動するときは抱っこ、ベビーカーまたは福祉用のバギーで移動します。 母親のSNSに、カエルの歌を聞いて「グァグァグァ」と歌うサリちゃんの様子が投稿され、歌を聴きながら手拍子したり、足で拍を取ったりするかわいらしい姿を見ることができます。 最近になって、保育園の加配の先生から絵カードを使ってのコミュニケーションをとるという提案があり「すいとう」「箱にしまう」など行動を絵に描いたカードを見て、サリちゃんはその行動を理解しているそうです。 「ちょうちょ」「ジュース」「ニャー」などの単語で伝えることができますが、自分の思いを言葉で伝えることは難しく、サリちゃん自身の主張が通らなかったときや、不快なときは癇癪を起して絶叫してしまうといいます。