【大河ドラマで注目】紫式部の天才的頭脳を支えた「食材」とは 現代にも活かせる平安時代の食生活
著者メッセージ
平安王朝の美しい才女たちは、重ね着の装束で仕事をします。 これが重い。そのため食欲も進んだようです。 食への関心も深く、『源氏物語』の作者である紫式部がイワシを好んだというのも、物語を創作するための脳がイワシの成分を求めていたのかもしれません。EPAやDHAなどには、血行をよくしたり、脳の機能を向上する働きがあります。情報化時代の現代でも、これらの成分は注目されています。 美女で名を残した小野小町は、熊の掌のシチューを食べてコラーゲンをとり、都の貴公子たちを魅了していましたし、情熱的な歌人の和泉式部は味噌を上手に食べて美肌を創り、恋に明け暮れていました。 そのような才女や美女たちの食生活をまとめたのが、今回の『紫式部ごはんで若返る』です。
書籍紹介
『紫式部ごはんで若返る 平安時代の食事は健康長寿食』(現代書林)
「大河ドラマ「光る君へ」で話題の紫式部。紫式部の大好物は、イワシだったそうです。イワシに含まれるDHAが、紫式部の記憶力や創作能力を支えていたのでしょう」 そう語るのが、「チコちゃんに叱られる!」でおなじみの、御年91歳の食文化史研究家。 本書では、平安時代の食事を紹介しています。サケ茶漬け、油飯、いもがゆ、ワカメ汁……。平安時代のドーナッツもあります。質素なメニューを想像するかもしれませんが、現代人にとっても健康や美容にいい、長寿食なんですよ。 「小野小町の美貌の秘訣はコラーゲンたっぷりの熊の掌!?」「恋に奔放な女流歌人、和泉式部が恋人にプレゼントしたのはお味噌!?」など、読んで楽しく、ためになる内容です。オールカラーページで、かわいいイラストが満載。 本書をきっかけに、平安時代のメニューを食卓にのせ、「源氏物語」の世界に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。健康になって若返るという、うれしい特典付きですよ。
著者紹介
■永山 久夫 (ながやま ひさお) 食文化研究家・日本人の長寿食研究家。1932年(昭和7年)5月23日、福島県生まれ。古代から昭和時代の食事復元研究の第一人者。日本人の長寿食の研究でも知られ、海外からのマスコミ取材も多い。テレビ出演も多く、最近ではNHKの「チコちゃんに叱られる!」や「突撃!カネオくん」など多数出演。ラジオのレギュラー番組も持っている。平成30年度文化庁長官表彰(和食文化研)を受ける。主な著書に『万葉びとの長寿食』(講談社)、『なぜ和食は世界一なのか』(朝日新聞出版)、『長寿村の一〇〇歳食』(角川書店)、『日本古代食事典』(東洋書林)、『長寿食365日』(角川学芸出版)、『日本長寿食事典』(悠書館)、『美女が長寿食を好む理由』(春陽堂書店)、『絵でみる江戸の食ごよみ』(廣済堂出版)、主な監修書に『まいにちにんにくレシピ』(池田書店)など、100冊近くがある。