【新年から始める株式手帳のススメ】個人投資家が売買記録をつける意味と記録すべき5つのポイント 1週間に一度読み返せば投資スキル向上に役立つ
2025年の株式市場が始まるにあたって、売買記録をつけてみてはいかがだろう。株式手帳を使い、売買記録をつければ、その時の判断基準などを振り返ることが習慣化するようになる。では、投資の記録をつける際にどのような点に注意しておこなうのがよいか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第124回は、「株式手帳」について。 個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さん
* * * わたしは、毎年「株式手帳」をつけています。これは、日々の投資活動を記録するための専用の手帳で、スケジュール帳などとは別に、専用で用意します。2025年も新しい「株式手帳」を用意しました。どんなことが書き込まれるか、今からワクワクしています。
株式手帳に記録する5つのポイント
【1】日付・取引内容 …「いつ」「何を」「いくらで」買った・売ったか 【2】投資の目的、投資期間 …配当や優待目的か、短期投資か、長期投資かなど 【3】判断理由 …買う理由、売る理由 【4】振り返りコメント …反省点など、売買を通じて感じたこと 【5】経済ニュース・市場トピック …株価に影響を与えるようなニュースや市場の変化をメモ とくに、買う理由は重要です。理由を書くことで「なんとなく買う」といった雑な判断を避けられるし、理由が崩れたら売ると決めておけば、タイミングを悩まず売ることができます。また、経済ニュースや市場の状況をメモしておくと、どういうニュースがあったときに、どんな風に株価が動くか、相場感が身につきます。
株式手帳の選び方
もともと専用に作られている市販の株式手帳が便利ですが、通常のシンプルなスケジュール帳を代用しても構いません。わたしは、3年ウィークリー手帳という前年の同じ時期に何をしていたか読み返せる手帳を使っています。去年、おととしの今頃、市況かどうだったか、自分がどんな売買をしていたか自然と振り返ることができるのでとても便利です。 どんな手帳にしたとしても、大事なのは続けることです。あまりいろいろ欲張りすぎて、完璧を求めてしまうと続けられなくなるので、簡単に書けるフォーマットを作るとよいと思います。 週末に10分だけ手帳を見直して、1週間の振り返り時間を確保しましょう。そうすることで、自分の投資スキルが自然と向上し、1年つづけることで確実に投資家として成長します。
今回のまとめ
・投資の記録を残る株式手帳をつけよう ・1週間に一度は読み返し、次の投資へ生かそう 【プロフィール】 藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。
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