国民・玉木氏と自民・コバホークの「意外な接点」 半導体「熊本モデル」を日本各地につくる重要性
政治ジャーナリストの青山和弘が、政党や各界の論客をゲストにお招きし、日本の政治を深掘りする「青山和弘の政治の見方」。第1回は、“コバホーク”こと衆議院議員の小林鷹之氏に、「成長力を高める経済政策」や「国民・玉木代表との意外な関係」などについて聞いた。 ※記事の内容は東洋経済の解説動画シリーズ「青山和弘の政治の見方」から一部を抜粋したものです。外部配信先では動画を視聴できない場合があるため、東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。 【動画を見る】「トランプ×石破」いい首脳関係を築けるのか?/TSMCに見る経済成長/国民・玉木氏との関係/103万円の壁/アメリカにとっての日米関係の重要性
■賃上げは本来、国に言われてするものではない 青山和弘(以下、青山):国会運営における与党・自民党の立場がこれだけ厳しくなった中でも、小林議員が「これだけは進めなければならない」と思う政策は何ですか? 小林鷹之(以下、小林):経済政策、とくに成長力を高めることですね。 青山:目先は「103万円の壁」などが注目を集めていますが、成長力を高める政策も取り組んで行かざるをえないと。 小林:今回の総選挙で私自身いろいろな候補者のところを回っていて、いちばんよく言われたのが賃上げの話でした。物価高に負けないだけの賃上げをしていくことは非常に重要だと思います。
今は国が民間企業に対して「賃上げしてください」と要請して、環境整備もしようとしているんですが、でも本来、賃上げというのは国から言われてするものではありません。民間企業が稼いで、その収益の中で人件費、お給料として還元していく、というのがあるべき姿です。 その状態に持っていくにはやはり、日本企業の成長力を高めなければならないと思います。 青山:今日も手元に、総裁選で小林議員が掲げた政策集を持ってきました。「党改革」の次に「経済」について触れていますね。
小林:そこに「シン・ニッポン創造計画」を掲げたのですが、わかりやすい例が熊本の半導体産業です。 TSMCが来て工場をつくって、その効果で60社近い企業が集まり、雇用が増えました。賃金も、大卒の方で大体平均5万円アップして、アルバイトの方も時給1900円くらいになりました。 国が本気を見せているので、「じゃあ日本の半導体の未来を俺が支えてやろうじゃないか」という若い方たちが、熊本大学とか熊本高専にどんどん集まってくる。そして若い方が集まれば、地域も活性化すると。