出生体重664グラムの赤ちゃん 早産児ケアは家族を“真ん中”に「ファミリーセンタードケア」模索続く 家族が積極的にケア参加 一緒に成長…母「チームに入れてくれてありがとう」
「チームに入れてくれてありがとう」
11月、松本市で開かれた日本新生児成育医学会。講演を依頼された由理絵さんは「早産児の母」としての経験を医療従事者に伝えた。 高橋由里絵さん(講演): 「生きるか死ぬかの厳しい状況で、いくつもの山を乗り越えてきました。家族には何もできないと思っていましたけど、医療者に全てを任せるのではなく、家族にもできることが必ずあります。ファミリーセンタードケアの環境があったから、ういちゃんと向き合えたし、愛情を持てたし、命がつながっているというふうに思ってます。家族をチームに入れてくださり、ありがとうございます」 医療機関が個々の家族と向きあう必要があるファミリーセンタードケア。導入にはスタッフの意識改革や場所の確保など、様々な課題がある。 神奈川県の看護師: 「家族の声をストレートで聞く機会って少ないので、本当はこう思ってるんだなっていう発見がたくさんありました」 東京都の看護師: 「この場にいていいと思える、歓迎してもらえているという環境や雰囲気を作つくってもらえたと仰っていたので、自分もそういう雰囲気をつくっていけたら」 シンポジウムの座長 長野県立こども病院・糸島亮医師: 「そういう関わりをしてみようと、あれ(由里絵さんの講演)を聞いたら、医療者はみんな思うのでは。あすからでもできることなんですよ。そういった意味ですごくよかったと思うし、皆さんに響いたと思います」 小さく生まれた赤ちゃんと一緒に、家族も「成長」。 これも「ファミリーセンタードケア」の効果といえる。 母・由里絵さん: 「せっかくだからっていうのも変ですけど、医療的ケア児の吟糸の育児を、楽しめたらいいなっていうのはあります。(吟糸は)まだ小さいから、ここの記憶がどれだけ今後、残るかわからないですけど、少しでも楽しい時間が、記憶として残ったらいいな」 (長野放送)
長野放送