大の里 大関昇進の口上は「まだ考えていない。頭真っ白。白紙」 驚速出世に心身「ついていかない」と苦笑 秋場所千秋楽一夜明け会見
大相撲秋場所で2回目の優勝を果たし、大関昇進を決定的にした関脇大の里(二所ノ関)が千秋楽から一夜明けた23日、茨城県阿見町の部屋で会見した。「15日間長かった」と少し疲れた様子も見せながらも「優勝したなという気持ちにもなるし、またさらに次に向けてより一層頑張らなきゃあかんなという気持ちになる」と力強く心境を語った。 【写真】優勝写真を持ちほほ笑む大の里 達成感いっぱいのいい表情 初日の熱海富士戦で攻め込まれながら辛勝。「命拾いした感じで、そこから流れが変わったというか、うまく立て直せた。(自分に)風が吹くのかなと思っていた」とターニングポイントに挙げた。大関とりの高まる期待も「全く場所中は考えてなかった」と自身の中では封印。「とにかく15日間をやりきろう、思い切って名古屋の反省を生かして頑張ろうとだけ考えていた」と集中力を切らさなかった。 25日には昇進伝達式を迎える。大関の地位について問われると、自身のしこ名の由来となった大関大ノ里の名前を出し「その方の名前をいただいたからには、絶対にその番付まで行きたいと、入門前から思っていた。こんなに早くいけることは、すごく光栄」と表情をほころばせた。注目の口上については「まだ何も考えていない。全く考えられる余裕もなかった。頭真っ白ですね。白紙です。これからしっかり考えたい」と白紙を強調した。 昨年夏場所の初土俵から1年半足らず。所要7場所目での最速優勝、同9場所での最速大関と、記録を塗り替えてきた。驚異的なスピードには「(心身ともに)ついていかないですね。慣れないですね、この生活に」と苦笑まじりに本音をもらしつつ、2回目の優勝に「この経験をこんなにすぐにできたのはうれしいし、この経験を何度も味わえるように頑張りたいと思った」と意気込みも新た。九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)での2場所連続優勝へ「名古屋で一回失敗しているし、次は思い切って、もう一度頑張りたい」と意欲を示した。