国交省、認証不正の調査が全社完了 カワサキモータースは不正なし
自動車メーカー85社などに対して指示していた型式指定申請に関する調査・報告で、国土交通省は8月9日、これまで調査中だったカワサキモータース(伊藤浩社長、兵庫県明石市)から「不正行為なし」との報告があったと発表した。これにより全社調査が完了し、最終的に5社から「不正行為を確認した」と報告があった。 トヨタが追加発表した不正行為と対象車種の一覧 ダイハツ工業などの認証不正を踏まえ、国交省は1月、自動車メーカーや装置メーカーなどに型式指定申請における不正行為の有無などに関する調査と報告を指示。5月末までに、トヨタ自動車とホンダ、スズキ、マツダ、ヤマハ発動機の5社から不正行為があったとの報告を受けた。 国交省は6月から、5社に対する立ち入り検査と不正対象車種の基準適合性確認試験を順次実施。事実関係の確認などを踏まえ、各社に行政指導または行政処分を行った。現行生産車で不正行為が確認されたトヨタ、マツダ、ヤマハ発に対しては、基準適合性が確認できるまで対象車種の出荷停止を指示した。 5月末までに7車種で不正行為を確認していたトヨタについては、7月31日に国交省が立ち入り検査などを通じて、新たに追加で7車種の不正行為の事実を確認したと発表。道路運送車両法に基づく「是正命令」を出し、再発防止策の提出などを求めた。 国交省では、4月から有識者も交えた再発防止策の検討会を立ち上げ、議論を進めている。今回の調査結果も踏まえなつつ、不正行為を未然に防ぐ効果的な取り組みなどを検討していく。