「本当に素晴らしい」絶賛…フィッシング詐欺を捕まえる疑問の高齢の女性=英国
英国のある移動通信キャリアがフィッシング犯(電話金融詐欺犯)を相手にする「人工知能(AI)おばあさん」を披露して注目を集めている。 【写真】フィッシング犯を相手にする人工知能おばあさん「デイジー」 18日(現地時間)、ビジネスインサイダー(BI)などによると、英国の移動通信キャリア「ヴァージンメディアオーツー(O2)」は、リアルタイムで電話に応答するカスタマイズ型人工知能モデル「デイジー」を14日、発売した。 O2は、英国人10人のうち7人がフィッシング犯への報復を望むが、時間を無駄遣いしたくないというアンケート調査の結果を基に、デイジーを作ることにしたと明らかにした。 デイジーは典型的な「英国のおばあさん」の声と言葉遣いを駆使するが、これはフィッシング犯罪の主な標的になる集団が高齢者という点に着目したと、O2は伝えた。 デイジーは、フィッシング犯とできるだけ長い時間にかけて通話をする役割を果たす。これを通じてフィッシング犯の時間と資源を費やさせ、犯行手口など彼らを捕まえるのに必要な情報を収集するためだ。 デイジーは専用番号を持っているが、O2のフィッシング防止チームはフィッシング犯が使用する連絡先リストにこの番号を追加したと伝えた。 O2は声明を通じて「フィッシング犯から電話がかかってくれば、様々なAIモデルが結合されたデイジーは相手の音声をテキストに変換した後、大規模言語モデル(LLM)を通じて相手にパーソナライズされた応答を作り直ちに答える」と説明した。大規模言語モデルとは、莫大な量のテキストデータを学習し、回答などの作業を行うAIモデルだ。 O2は「この過程が実際と非常に似ており、多数のフィッシング犯を最大40分まで電話に捕まえておくことに成功した」として「フィッシング犯が実際の人をだましていると思わせることで、デイジーは実際に被害者が発生することを予防することができる」と説明した。 O2が公開した広報映像を見ると、デイジーはフィッシング犯が望む銀行口座やクレジットカード番号などを知らせずにおしゃべりを続ける。また自分が飼っている猫や編み物について長々と話したり、偽の個人情報を提供したりしてフィッシング犯を翻弄する。長い通話にイライラしたフィッシング犯が怒ると、デイジーは自然に「時間が本当に早く経ちましたね」と言い返す。 映像を見たネットユーザーは「私が見たAIの中で最も良い活用事例だ」「もしフィッシング犯がデイジーに電話をかければ、世の中が終わるまで会話するだろう」「フィッシング犯をイライラさせるのが良い。早く電話してほしい」「本当に素晴らしいアイデアだ」などの反応を示した。