“風邪”がインフルエンザやコロナと同じ「5類感染症」に 25年4月から 受診時の負担は増えるの?
患者ではなく医療機関の負担になる可能性
そんな中、厚労省には「5類に追加されることで、医療費の増大につながるのでは?」と心配する声が寄せられました。 新型コロナの場合、5類になった時に医療費の1~3割が自己負担になりました。医療費に関しては、風邪が5類になった場合に変わるのでしょうか? 「全く変わりません。これは調査のための新しい分類ということで、患者さんの医療費などは何も変わらない。行われる医療も変わらないし、自己負担も変わらない」(山本さん) では、何が変わるのでしょうか? 「医療機関は大きな負担になる可能性がある。今回5類に入れた理由は新たな未知の感染症の調査が目的。WHOは、咳とか呼吸の苦しさがある方で38℃以上のみを報告すればいいと言っている。日本で議論になるところは『発熱』という項目を入れていない。熱がなくても咳がある、鼻詰まりがあるというものを報告しなければいけない。これは数が膨大になります。このことは医療機関にとっては大きな負担になるのではないか」 「医療機関としては患者さんを診るのが第一の仕事。あまりそこに負担をかけないでほしい。この問題を解消するには、デジタル化をしっかり進め、普通に診療すると自動的に情報が上がっていくようになること。それによって医療機関の負担が減るし、未知の感染症もすぐに見つかる仕組みが早くできる」(山本さん)