「仕事だけはちゃんとするから、ほかは甘やかして」 家族にも仕事にも依存しない、田中圭の愛され力
「いつも、その場にいるみんながハッピーでいられるには、どうしたらいいだろうって考えています。だけど仕事もプライベートも全部がうまくいくなんて、やっぱり難しいと思うんです。僕はとにかく『仕事だけは誠実にやろう』と思っていて、こんなこと言っちゃダメですけど……、仕事だけはちゃんとするから、ほかはすいません、っていう。人付き合いもそうで、誰かに合わせたり、好かれるために何かするとかうまくできない。これだけはとことん頑張るから、こっちはちょっとくらい甘やかしてくれよ、神様、という気持ちですかね(笑)。とにかく僕は、この俳優という仕事だけは絶対、何があってもやり遂げるからって」 両手を合わせながら、いたずらっぽい笑顔で田中はそう言った。 仕事にはプロ意識高く取り組む。いくつになってもやんちゃな少年のようで、どうしても憎めない。ファンの性別を問わず、監督、共演者、スタッフたちからのラブコールが絶えない理由は、こんなところにあるようだ。 社会的な潔癖ムードに息苦しさも感じられるなか、“芸こそ命”の田中圭には、いつまでも自由でいてほしい。そんなふうに思えるのは、やはり田中が筋金入りの「愛されキャラ」だからなのだろう。 --- 田中圭(たなか・けい) 俳優。1984年、東京都生まれ。2003年、ドラマ『WATER BOYS』に出演して注目を浴びる。主な出演作に『おっさんずラブ』『あなたの番です』など。公開中の映画『総理の夫』では、中谷美紀とダブル主演を務める。