関西私鉄大手4社の中間決算、うち3社の営業収益が「過去最高」更新
関西の私鉄大手4社の2024年9月中間連結決算が14日、出そろった。訪日客の回復に伴って旅客収入が伸びたほか、ホテル事業やマンション販売も好調で、売上高にあたる営業収益は全社が増収となり、3社が中間期として過去最高を更新した。
各社の鉄道の旅客収入は、前年同期より3・1~17・2%伸びた。伸び率が最大となった南海電気鉄道は、訪日客の利用が多い空港線の利用者数がコロナ禍前と比べて1割以上増え、コロナ禍前の19年9月中間期を上回った。それ以外も9割超の水準まで回復した。 阪急阪神ホールディングス(HD)は、マンション販売やホテルの宿泊者数も伸び、最終利益が過去最高を更新した。京阪HDも、百貨店などの流通事業が好調で、最終利益が過去最高だった。 近鉄グループHDは、「志摩スペイン村」(三重県志摩市)の来場者が増えた。ただ、航空運賃の高騰に伴い、国際物流事業の収支が悪化したことなどが響き、4社で唯一、本業のもうけを示す営業利益と最終利益が減益となった。 25年3月期の業績予想は、近鉄グループHD、阪急阪神HD、京阪HDの3社が営業収益を上方修正した。京阪HDは、最終利益が5月時点の予想を上回り、過去最高になると見込んだ。