５勝目を挙げて余裕を漂わせる内藤哲也

　「プロレス・新日本」（８日、横浜武道館） 　３４回目を迎えた真夏のシングル最強決定リーグ戦「Ｇ１クライマックス」も終盤戦に突入し、Ａブロック公式戦５試合が行われた。 【写真】キッドのチョップで腫れ上がった胸をアピールするザック 　ＩＷＧＰ世界ヘビー級王者・内藤哲也は最年少出場のカラム・ニューマンからコール中に先制攻撃を受けたが、モーションの大きいニューマンの攻撃に要所でカウンターを合わせ、６分５５秒、デスティーノからの片エビ固めで完勝。「見ての通り余裕だよ。これで５勝３敗、貯金２。決勝トーナメント進出が見えてきたんじゃない？（優勝決定トーナメントが行われる）幕張も両国も盛り上げて見せますよ」と舌も滑らかだった。 　ＫＯＰＷ保持者のグレート－Ｏ－カーンは、途中で痛めたＳＡＮＡＤＡの右膝をラフ＆テクニックで攻め立て、フェイスバスターでたたきつけると１１分１１秒、エリミネーターからの体固めで３カウント。 　今大会、元ＩＷＧＰヘビー級王者でＩＷＧＰ世界ヘビー級王者のＥＶＩＬ、元３冠ヘビー級王者で元ＧＨＣヘビー級王者のジェイク・リー、最年少出場者のカラム・ニューマンに続いて元ＩＷＧＰ世界ヘビー級王者のＳＡＮＡＤＡも「支配した！」と強調したＯ－カーンは「もう十分なほど結果を残したと思う。もし次、億が一負けたとしても、負け越しだったとしても余は満足じゃ」と言いつつも、残る内藤戦に向けて「ＩＷＧＰ世界ヘビー級チャンピオンの内藤哲也を支配し、Ｇ１を支配し、そこからＩＷＧＰ世界ヘビー級を支配して、プロレスイコールＯ－カーンといいふうに制定してやる！」と息巻いた。 　ノアのＧＬＧを解散し、新日本のウォードッグス入りしてＧ１に臨んでいるジェイク・リーは海野翔太を高角度バックドロップ、アルゼンチンバックブリーカー、チョークスラムと攻め立て、最後は海野の延髄斬りを意に介さず１６分１秒、ＦＢＳからの片エビ固めで３カウント。 　ジェイクはＧ１前、腰のケガで欠場していた海野に「あのクソガキ、あれで優勝できると思ってたのか？アイツは本当に新日本を見てきたのか？万全な状態に治してこい！」と説教し、海野は「口だけでかいこと言って、生意気なことを言って、何一つ結果がついてこなかった」と落ち込みを隠せず。それでも「この悔しさは絶対に忘れない」と巻き返しを誓った。 　ザック・セイバーＪｒ．はゲイブ・キッドと激しくもテクニカルな攻防を展開し、１６分２２秒、スリーパーホールドでレフェリーストップ勝ち。１２点で単独トップに立った。 　鷹木信悟とＥＶＩＬは、ハウス・オブ・トーチャーの介入を高橋ヒロムとＢＵＳＨＩが蹴散らし、鷹木がパンピングボンバー、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンとたたみ込んで１６分５７秒、片エビ固めで３カウント。マイクでは「首の皮１枚残った状態だ！」としつつも「今４１歳だけど、夢を見るのに年齢制限なんかねえんだよ！Ｇ１制覇という夢、Ｇ１のてっぺんに龍のごとく駆け上っていくぜ！」と絶叫。「辻陽太と両国でやるって約束してるんだよ」と、Ｂブロックの辻陽太との優勝決定戦を誓った。 　この日の結果、Ａブロックはザックが１２点、内藤とＥＶＩＬが１０点、鷹木、Ｏ－カーン、ＳＡＮＡＤＡ、ジェイクが８点、海野とゲイブが６点、ニューマンが４点。残る公式リーグ戦は全員１試合で、ザックは優勝決定トーナメント進出が確定した。 　Ｇ１は１０日・仙台大会、１２日・長岡大会、１４日・浜松大会で残りの公式リーグ戦を行い、Ａブロック２位と３位、Ｂブロック２位と３位が１５日・幕張大会の優勝決定トーナメントファーストステージで対戦。勝者が１７日・両国大会のセミファイナルで各ブロックの１位と対戦し、その勝者が１８日・両国大会のファイナルで優勝を争う。