「カラダの相性」は本当に存在する?性生活にまつわる素朴な疑問、専門家の答えとは
セックスはパートナー次第で楽しくもつまらなくもなる。それは相性の問題なのだろうか? 2名の専門家が解き明かす。 性的に満足しているカップルに共通する6つの秘密とは? セックスがつまらなかった、楽しめなかったという経験はないだろうか。なんだか違う、もどかしいと感じたまま終わった場合に、私たちは「セックスの相性が悪かった」で片付けがちだ。性格が合わないことはカップルが別れる原因ともなるが、身体にも相性というものがあるのだろうか。 「カップルからの相談で多いのが、相手の性欲が強すぎたり、ベッドでの嗜好が異なるという悩みです。そこから相性が悪いのではないかということになります」と言うのはアメリカの性科学者で『Your Blueprint For Pleasure(原題:快楽の青写真)』(Union Square & Co刊)の著者、ジャイヤ・マだ。「でもたとえばパートナーがサラダ好きで、あなたは嫌いだったとしても、それだけでお互いの相性が悪いと考えますか?」
セックスの相性とは
セックスの相性を気にする人がこれほど多いのも無理はない。「セックスには相性が存在すると何千年も前から考えられてきました。『カーマ・スートラ』にも載っているほどです」と解説してくれたのは、フランスの哲学者で『Apprendre à faire l'amour(原題:セックスのやり方を学ぼう)』(Allary Éditions刊)の著者、アレクサンドル・ラクロワだ。古代インドの愛の経典として有名な『カーマ・スートラ』によれば、挿入によってオーガズムを得るためには双方の性器の大きさが適合していなければならない。「カーマ・スートラによれば、女性の膣の大きさは3種類に分類されます。すなわち小さいほうからメスのシカ、ウマ、ゾウです。男性の陰茎も同様に、小さいほうからオスのノウサギ、ウシ、ウマに分類されます。そしてシカはノウサギと、ウマはウシと、ゾウはウマとしかマッチしないとされています」とアレクサンドル・ラクロワは説明した。 ただ、その後の研究により、性器はかなり柔軟性があるので大きさはあまり気にしなくていいことが明らかになった。平均的な膣の大きさは安静時で8cm、興奮時には12cmとなる。一方ペニスは稀なケースを除き、勃起時に平均12から17cmとなるが、挿入時には長さ幅が伸び縮みする。膣も前戯の段階から柔軟性がある。