長谷川稔グループにデセールコース専門店! 職人技が生み出すキュートなスイーツにファン続出
ペアリングするお茶は、マリアージュ・フレールの華やかな紅茶を一晩かけて水出ししたもの。お湯で抽出するよりも渋みが出ないそう。1997年(横石氏の生まれ年)に製造されたベネチアングラスでいただく。ペアリングには、日本茶、中国茶、台湾茶などのほか、オリジナルカクテルを提供することも。
「ぶどうぜりー」
マスカサーティーン、マスカットノワール、ベニバラードという、おそらく初めて耳にする方も多いであろう非常に珍しい3種類のぶどうを主役にした一皿。
横石氏が丁寧に果物を説明する姿からは、食材に対する深い思いが感じられる。店を訪れた際には、色々と尋ねてみるのもいいだろう。食材は、実際に現地を訪れるほか、SNSで見つけて取り寄せて味わい、自身のデセールに使用したいと思うと問い合わせて生産者との縁ができることも。お茶や器なども産地を訪れた出会いから繋がったものも多い。
ゼリーには、上質な白ワインと果実や果皮をブレンドしたアペリティフワイン「リレ ブラン」を使用。赤紫蘇のソースと液体窒素で作るグレープフルーツアイスを添えて完成だ。「Germei」の空間に溶け込むような優しい色彩の器は、笠間焼の陶芸家・杉山 悠氏にオリジナルオーダーしたもの。日本の現代作家のほか、フランスのブランドのジャン・ルイ・コケなども取り入れ、器からも横石氏の感性が伝わってくる。
「フライドポテト」
「甘いものが続くので……」とコースの途中で口直しとして、塩味のあるフライドポテトが登場する。愛らしいクマに癒やされながら、口へと運ぶとその完成度の高さにハッとする。男爵芋を長時間低温で茹でてから揚げたその食感は、外側はガリガリ、中はトロッと。エシャロットパウダーが上品に香る。そのおいしさにお代わりしたくなってしまうが、1本の量がほどよいアクセントとなり、次のデセールへとリセットしてくれる。
今後また違ったアプローチの口直しも展開予定とのことなので楽しみだ。
「栗ミルフィーユ」
兵庫県産の丹波栗を渋皮煮にした後、甘露煮にしたものをこして、カルヴァドス VSOPで香りづけしてモンブランクリームに。ゲストの目の前で絞り出して提供する。添えているチョコレートのアイスクリームは酸味のある心地よい味わい。カスタードクリームは、滑らかな口当たりを追求して一切粉を入れずに仕上げている。さらに、生クリームとキャラメルソースを添えて出来上がり。