〔東京外為〕ドル、150円台前半=日銀利上げ見送り観測強まり上昇(4日午後5時)
4日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀の利上げ見送り観測が強まったことなどを受けて買いが広がり、1ドル=150円台前半に上昇した。午後5時現在は、150円39~41銭と前日(午後5時、150円00~01銭)比39銭のドル高・円安。 東京早朝は、149円50~60銭台で小動き。仲値公示にかけては、国内輸入企業のドル買い・円売りが膨らみ、150円10銭程度に浮上。ただ、同水準では上値を追う動きは乏しく、正午に向けては149円60銭付近まで軟化した。 午後に入ると、午前に配信された時事通信の「日銀、米経済など慎重に見極め=年内利上げ、見送りも」が英訳されて「海外のマーケットで材料視された」(国内証券)ことから、徐々に買い優勢の展開に移行。終盤には150円40銭台まで水準を切り上げる場面もあった。 東京時間は韓国情勢に対する懸念の巻き戻しに加え、日銀が12月の会合で利上げを見送るとの観測が浮上したこともあり、ドル円は強含みに推移した。しかし、日本時間今夜に11月のADP全米雇用報告、ISM米サービス業PMIの発表を控えていることから、「上値を追う地合いではなかった」(国内銀行)と指摘され、市場の慎重姿勢がうかがえた。 海外時間には、パウエルFRB議長の討論参加も予定される。11月14日の講演では「利下げを急ぐ必要はない」と語っており、どのような発言をするのか注目されている。 ユーロは対円、対ドルで上昇。午後5時は、1ユーロ=158円03~07銭(前日午後5時、157円46~48銭)、対ドルでは1.0508~0508ドル(同1.0498~0498ドル)。