〔米株式〕NYダウ反発、163ドル高=ナスダックは一時最高値更新(4日午前)
【ニューヨーク時事】4日午前のニューヨーク株式相場は、この日のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言待ちとなる中を、ハイテク株主導で反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時21分現在、前日終値比163.52ドル高の4万4869.05ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は一時取引時間中の最高値を更新。同時刻現在は160.76ポイント高の1万9641.67で推移している。 米顧客管理ソフトウエア大手セールスフォースが3日発表した2024年8~10月期(25年度第3四半期)決算では、売上高が前年同期比8%増となり、市場予想を上回った。加えて、25年度の売上高見通しを378億~380億ドル(従来は377億~380億ドル)と、前年度比8~9%増に設定したことが好感された。これを受けて、ハイテク銘柄に買いが波及する中、ダウ、ナスダックともに買い先行。ダウの上げ幅は一時300ドルを超えた。 ただ、買い一巡後は上値が伸び悩む展開。市場の関心は、パウエルFRB議長が午後に参加する討論での今後の金融政策に関する発言やFRBが公表する全米12地区の連銀景況報告(ベージュブック)に向いている。 午前発表された米経済指標に対する市場の反応はまちまち。米サプライ管理協会(ISM)が午前発表した11月の米サービス業購買担当者景況指数(PMI)は52.1(前月56.0)に低下し、市場予想(55.5=ロイター通信調べ)も下回った。ダウ、ナスダックともに同指標発表直後に若干売られ、上げ幅を縮小した。 一方、米民間雇用サービス会社ADPが朝方発表した11月の全米雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数は、前月比14万6000人増と、市場予想(15万人増=ロイター通信調べ)を下回った。米労働省による雇用統計の発表を控え、反応は限られた。 個別銘柄では、セールスフォースが9%急伸。アマゾン・ドット・コムが2%超高、マイクロソフトも1%超上伸している。一方、ベライゾン・コミュニケーションズは2%超下落している。