選手紹介/8 松室直樹主将(2年) 絶対に下を向かない /東京
<第91回選抜高校野球> 新チームが発足して約1カ月間、空席だった主将に手を挙げた。ばらばらだったチームをまとめようと「どんな状況でも、自分だけは絶対に下を向かない」。 小1の時、地元のチームに誘われて野球を始めた。「打撃より守備に自信があった」と言うが、高校に入学直後、肩を負傷した。回復するまで1年かかり、しばらくはボールを投げる感覚がつかめず、制球に苦しんだ。 8月、今度は練習試合で顔面に死球を受けた。陥没骨折の大けがだったが、痛みよりつらかったのは「秋の大会に出場できない」という絶望感。手術を受けて何とか秋にベンチ入りし、東京大会優勝の喜びを仲間と分かち合えた。 けがが完治した今、出遅れた分を取り戻そうと必死に練習に取り組んでいる。 「いたずらが大好き」という陽気なキャラでチームを盛り上げる。寮生活では苦手だったシイタケを克服。グラウンドを離れ、仲間と一緒に下北沢や原宿に出かけてタピオカドリンクを飲むのが楽しみという。【川村咲平】=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ▽左投げ左打ち▽身長167センチ▽体重66キロ▽出身・小岩ジュニアナインズ