老後資金のため、新NISAを「月3万円」で積み立て中。あと20年は続けるつもりですが、いつやめるべきですか?「45歳会社員」のケースでシミュレーション
新NISAは、長期投資を前提とした非課税制度で、多くの人にとって老後資金を形成するための有力な選択肢です。しかし、運用を始めるのは簡単でも、「いつまで続けるか」「いつやめるべきか」は難しい問題です。 本記事では、毎月3万円で新NISAの積み立て投資をしている45歳の会社員を例に、老後資金として活用する際のポイントと、出口戦略について分かりやすく解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
老後資金に適している新NISAとは
新NISAの最大の魅力は、投資で得た利益が無期限で非課税になるという点です。通常、投資で得た利益には約20%(正確には20.315%)の税金がかかりますが、新NISAであればその税金は免除されるのです。 例えば、いま45歳の人が毎月3万円を20年間蓄えたとすると、元本部分は年間で36万円、20年間で合計720万円となります。新NISAのつみたて投資枠を使って運用利率5%の投資信託で運用した場合、元本720万円に対する運用益は約513万円となり、合計で約1233万円にも増えることになります。 新NISAであれば、20年後にこの1233万円を全て手にすることができますが、もし20.315%課税されてしまうと、104万2160円も税金が引かれ、約1129万円にしかなりません。 ※ 運用益に対する税金 : 運用益513万円×税率20.315%=104万2160円 運用益が順調に増えるほど、20%以上の税金は重く感じるはずです。老後資金にも大きなインパクトとなるでしょう。 つまり、新NISAを活用することで、税金のことを気にせず、運用次第で大きな資産を形成することが可能となるのです。
新NISA、いつやめるのがいい?
では、新NISAでの積み立てはいつやめればいいのでしょうか。 老後の生活費が具体的に必要になる時期が1つの目安となるでしょう。例えば65歳で定年を迎え、収入が公的年金だけになるときが、そのタイミングといえるかもしれません。事前に老後の生活費を見積もったうえで、年金だけだとどのくらい不足するのか、きちんと計画を立てておくことが重要です。 ただ、新NISAで積み立てた投資信託や株式を、全て解約して一度に現金化してしまうと、あとは減っていくだけで、早い段階で底をつくかもしれません。そこで知っておきたいのが「4%ルール」です。