韓国、日本の教科書検定を非難 「極めて非常識」
【ソウル共同】日本の文部科学省が3~4月に発表した中学の歴史教科書の検定結果に韓国で懸念が増している。特に「令和書籍」の教科書に関し韓国外務省は、慰安婦や徴用工問題の記述が「極めて非常識」と強く非難した。3日には、国会議員会館で野党議員らが討論会を開き、検定を糾弾した。 慰安婦問題を巡っては、1993年の河野談話が旧日本軍の関与を認め「本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあった」と指摘。だが検定申請資料などによると、初めて合格した令和書籍は「日本軍が朝鮮の女性を強制連行した事実はない」などと記述。討論会で慶北大の金昌禄教授は「被害者の証言を完全に否定している。また、慰安所での性搾取が問題の核心だ」と語った。 4月の総選挙で最大野党から当選した金容萬氏は、韓国政府が昨年3月に元徴用工訴訟問題で、日本企業の賠償支払いを韓国財団に肩代わりさせる解決策を発表して関係改善を図ったのに「日本は積極的な歴史歪曲をするに至った」と述べた。