プーチン大統領、新型中距離弾道ミサイルを「量産化」 トランプ新政権を見据え攻勢か
ロシアのプーチン大統領は新型ミサイルの量産化を宣言し、「実戦も含めて発射実験を今後も続けていく」と表明しました。さらに、ロシアに派遣されている北朝鮮兵の動きも活発になっています。 【画像】すさまじいスピードで着弾 ウクライナで撮影された複数のミサイル プーチン大統領「試験的発射は成功」
■トランプ新政権を見据え攻勢か
プーチン大統領 「新型の中距離弾道ミサイル『オレシュニク』の試験的発射は成功した。ロシアの安全保障上の脅威や状況に応じて、実戦の場も含めて試験的発射を続ける。このミサイルの大量生産を決定した」 21日午前5時すぎ、ウクライナ東部ドニプロ市で撮影された映像です。複数のミサイルがすさまじいスピードで着弾しているのが確認できます。 プーチン大統領 「このミサイルはマッハ10の速度、つまり秒速2.5~3キロで標的を攻撃する。全世界のどの防空システムをもってしても、このミサイルを迎撃することは絶対にできない」 今回の攻撃はアメリカ製のミサイル「ATACMS」とイギリス製のミサイル「ストームシャドー」がロシア本土へ撃ち込まれたことへの対抗措置といいますが、プーチン氏はウクライナに兵器を供与した国々を標的に「ロシア製の兵器を使う権利がある」と威嚇しました。 ここに来て大きな動きに出るプーチン政権。その背景について専門家は…。 防衛研究所 兵頭慎治研究幹事 「今度アメリカの大統領になるトランプ氏は、この戦争を終わらせることを公言をしていて、おそらく何らかの停戦交渉を提示するのではないかとみられています。これに向けてウクライナ、ロシアともに、今のうちに自国に都合のいい戦況を作り上げたいということで、お互い今、軍事的な攻勢を強めているところだと思います」 実際、トランプ次期大統領は、ロシア・ウクライナ戦争の早期終結に向け、特使のポストを新設し、リチャード・グレネル元国家情報長官代行の起用を検討しているといいます。
■結束を強めるロシア・北朝鮮 “日本にも脅威”
一方、ロシアに派遣されている北朝鮮兵の動きも活発化しています。 CNNはウクライナ当局筋の話として、ロシア軍の占領下にあるウクライナ南東部マリウポリや東部ハルキウ州で、ロシア軍の軍服を着た北朝鮮兵の存在が確認されたと報じました。 北朝鮮兵はこれまでロシア領内にとどまっているとみられていましたが、ウクライナ領内に入ったことが事実であれば戦争の激化につながる可能性があります。 結束を強める両国。専門家は、これは“日本にも脅威になりうる事態”だと警鐘を鳴らします。 兵頭研究幹事 「今回のこの戦争によって、北朝鮮の将来的な軍事能力というものが向上していく。そういう可能性もあるという意味においては、このウクライナ戦争は東アジアの安全保障問題にも密接に関係するような、そういう“新しい局面”を迎えつつあるのではないか」 (「グッド!モーニング」2024年11月24日放送分より) (C)CABLE NEWS NETWORK 2024
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