「ゆうちょ銀行」の定期預金は20年で消滅!?注意点や払い戻しの方法とは?
一定期間、金融機関に資金を預け入れることによって利息が得られる「定期預金」を、資産運用の一つとして利用している人は少なくないでしょう。「定期預金」は、一般的に普通預金よりも金利が高い点が特徴で、中には複数の口座を持っている人もいるでしょう。 今回のケースで取り上げている「ゆうちょ銀行」にも、定期貯金の商品があります。しかし貯金を放置したままでいると、預け入れたお金を失ってしまうかもしれません。 本記事では、ゆうちょ銀行で長年使っていない貯金について、知っておくといいポイントをご紹介します。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
ゆうちょ銀行の「権利消滅」でお金が消える!?
ゆうちょ銀行で保有している貯金は、普通貯金か定期貯金かにかかわらず、一定期間を経過することで失われる場合があるようです。このことを「権利消滅」といいます。 権利消滅とは、ゆうちょ銀行が民営化する前に預けたお金を払い戻せなくなってしまう状況です。 権利消滅が起きると、大切に保管していた預金を失ってしまうため、多額の現金を預けている人は、とくに注意が必要です。 ■権利消滅が起きるのは「20年2ヶ月」が経過したタイミング ゆうちょ銀行「長期間ご利用のない貯金のお取り扱いについて」によると、平成19年9月30日以前に預け入れをした定額郵便貯金、定期郵便貯金、積立郵便貯金について、以下のように記載されています。 「満期後20年2か月を経過してもなお、払い戻しのご請求等がない場合は、旧郵便貯金法の規定により、お客さんの権利が消滅し、払い戻しが受けられなくなります。満期後、お早めにお手続きをお願いいたします。」 流れとしては、まず満期後20年経過した時点で、銀行から「権利消滅のご案内(催告書)」が送付されます。そこから2ヶ月経過した時点で、払い戻し請求などを行っていない場合は、旧郵便貯金法の規定によって権利が消滅します。 仮に2003年11月1日にお金を預け、2004年10月31日に満期を迎えたとしましょう。そこから20年2ヶ月後は2024年12月末です。12月末までに払い戻さないと、権利消滅が発生する計算となります。 預けたお金がある場合は、大切な資産を失わないために、経過時間を調べてみましょう。 なお2007年9月30日よりも前に預け入れた通常郵便貯金、通常貯蓄貯金については、同日時点で最後の取扱日から20年2ヶ月経過している場合、すでに権利が消滅しているようです。 ■タイミングによっては払い戻し可能 経過時間や貯金を預け入れたタイミングによっては、権利消滅は起こらず、払い戻し請求が可能です。 まず2007年9月30日時点で、最後の取扱日から20年2ヶ月経過していない場合です。この場合、最後の取扱日から10年がたった時点でATM・ゆうちょダイレクトが利用できなくなる可能性がありますが、窓口で手続きすれば払い戻しや口座の継続使用は可能のようです。 ■定期貯金の払い戻し方法 定期貯金の払い戻しができる場合は、以下の3つを持参して、郵便局の貯金窓口もしくはゆうちょ銀行の窓口で手続きを行いましょう。 ●通帳か貯金証書 ●口座届印 ●本人確認書類