忙しい時つい見失いがちなビジネスの鉄則とは 起業家として大成功したミュージシャンの教え
(20ページより) ビジネスパーソンはみな、多くのアイデアやプロジェクトを抱え、それらが成功することを望んでもいるだろう。 しかし、もし成功しなかった場合、そのまま売り込みをかけてはいけないとシヴァーズは言う。 いつまでもそこに執着するのではなく、改良したり、新たなアイデアを生み出したりすることに時間を使うべきだからだ。 その結果、肯定的な反応が多かったなら、そのまま前進すればいい。だが、手ごたえが感じられないのだとしたら、勝ち目の薄い戦いのために貴重な時間を費やしてはならないのだ。
大きな手応えが感じられるまで、改善すること、新しいアイデアを生み出すことを繰り返す――。それこそが重要なのである。 お金がないから動き出せない? シヴァーズは、「なにか大きなことがしたいけれど、お金がないから動き出せない」と考えている人には注意が必要だと指摘する。 なぜならそれは、「誰かの役に立ちたい」のではなく、「大きなことをする」というアイデアに夢中になっているにすぎないからだ。 なるほど、そこは重要なポイントだ。「なにかやりたい」「大きなことがしたい」というような漠然とした思いのまま起業に向かう人は少なくない。
だが、そもそも、誰かの役に立つからこそ、大きくなっていけるのだ。お金がなかったとしても、誰かの役に立つためにできることはいくらでもある。 ■最初の一歩は、お金なしでも踏み出せる それを形にした結果、お金が入ってくることもある。つまり、順序が違うということだ。 誰かの役に立つために、何かを待つ必要はない。今すぐに始められることは必ずある。それは、壮大なビジョンの1%しかないかもしれない。そのビジョンの、シンプルなプロトタイプでしかないかもしれない。
それでも、ゲームには参加できる。スタートを切れるので、ライバルたちの一歩先を行ける。他の人がスタートラインに立ち尽くしたまま、ゴールラインが魔法のように目の前に現れるのを待っているあいだに、走り始められるのだ。 (31ページより) 小さなことから始めると、目の前の問題を解決することに100%の労力を費やすことができる。 いうまでもなくそれは、将来的にビジネスを成長させるための頑丈な土台になる。 しかも組織のしがらみのようなものに振り回されず、重要なことに集中することができる。