忙しい時つい見失いがちなビジネスの鉄則とは 起業家として大成功したミュージシャンの教え
「そっちはどこでだって売り出せるだろう? CDベイビーはインディーズのミュージシャンに特化したサイトだ。つまり、大手のレコード会社に権利を売り渡さないことを選んだミュージシャンたちだ。彼らに最大限の注目が集まるように、僕らのサイトではメジャーレーベルの活動は認めていない」 非常に痛快だが、その根底にあるのは次のような考え方である。 世界は広い。99%の人を相手にしないと宣言しても、十分にビジネスはできる。
「残りの99%は対象外にする」と宣言することで、本当にターゲットにしたい1%の人たちが向こうからやって来てくれる。その1%の人たちのことをどれだけ大切に思っているかを示したからだ。 (48ページより) 人は誰しも、それぞれの物差しで自分を評価しているものだ。 それは「お金をどれだけ稼いでいるか」というシンプルな物差しかもしれないし、「どれほど多くの人の人生によい影響を与えることができたか」ということかもしれない。
■自分にとって一番大切なものは? 価値観が異なるわけだが、シヴァーズの場合はそれが、「人の役に立つものをどれだけつくっているか」だったわけだ。 曲であれ、会社であれ、ブログ記事であれ、ウェブサイトであれ、僕は何かをつくることで、誰かの役に立ちたい。人の役に立たないものをつくっても、僕にとっては何の価値もない。 (60ページより) 一方、なにかをつくる際には、自分の想像力を発揮したいとも考えているそうだ。そうでないものは、つくりたくないとも。そして、そのような信念があるからこそ、こうも提案するのだ。
自分自身を評価するとき、何を一番大切にしているか、考えてみよう。 (60ページより) この点を事前に知っておけば、他人が求めてくる物差しに振り回されることなく、「自分にとっていちばん重要なこと」に注力できるようになるからだ。 すべてのビジネスパーソンにとっての指針 さて、ここまでお読みいただければ、冒頭で「音楽産業の枠を超え、ビジネス全般に応用できるものばかり」だと述べた理由をご理解いただけるのではないかと思う。