今回もあるか? 五輪後に欧州に旅立った日本人選手6人。欧州で成功を収めた新旧日本代表の主力たちも
MF:清武弘嗣(きよたけ・ひろし) 生年月日:1989年11月12日 移籍先:セレッソ大阪→1.FCニュルンベルク(ドイツ) 移籍日:2012年5月16日(ロンドン五輪前) 大分トリニータからセレッソ大阪に移籍してからの清武弘嗣の成長ぶりは凄まじかった。2010年夏に香川真司がブンデスリーガのボルシア・ドルトムントへと移籍して以降もチームが低迷しなかったのは、彼の存在が間違いなく大きかった。 2012シーズンから香川真司が着用していた8番を継承し、5月16日にニュルンベルクへの移籍が発表された。その後、発表されたロンドン五輪のメンバーにも選ばれ、すでにグループリーグ突破を決めた状態で迎えたU-23ホンジュラス代表とのグループ第3戦を除いて全試合で先発出場。U-23エジプト代表との準々決勝では完璧なパスから2つの得点を演出する活躍を披露した。 五輪出場の影響で、1.FCニュルンベルクのプレシーズンにはほとんど参加することができなかったが、ハンブルガーSVとの開幕戦では先発に名を連ねた。続く第2節のドルトムント戦では移籍後初アシストを記録すると、ボルシア・メンヒェングラートバッハとの第3節で移籍後初ゴールと上々のデビューを飾り、1年目はブンデスリーガで4位タイとなる10アシストを記録している。 その後、2014年夏に移籍をしたハノーファー96でもニュルンベルク時代と変わらず主力を務め、2016年夏にはセビージャへとステップアップすることに成功。リーグ戦4試合のみの出場に終わったことからも、スペインリーグにはうまくフィットすることができなかったが、ブンデスリーガ通算117試合出場するなど、欧州でしっかりと結果を残した。
FW:浅野拓磨(あさの・たくま) 生年月日:1994年11月10日 移籍先:サンフレッチェ広島→アーセナル(イングランド) 移籍日:2016年7月18日(リオ五輪前) 現在所属する冨安健洋をはじめ、アーセナルには4人の日本人選手が在籍した経験がある。その1人である浅野拓磨は、リオデジャネイロ五輪が開催された2016年夏にアーセン・ヴェンゲルが率いる名門に引き抜かれた。 現日本代表監督の森保一の下でサンフレッチェ広島のトップチームに昇格した浅野は、自慢のスピードを武器にジョーカーとして躍動した。試合途中からピッチに立ち、何度も自らのゴールで試合を決定づけた。J1の1stステージと2ndステージを合わせて8ゴール(すべて途中出場)決めた2015シーズンには、Jリーグのベストヤングプレイヤー賞を受賞している。 こうした活躍からU-23日本代表の主力へと定着。7月1日に発表されたリオ五輪に向けたメンバーに名を連ねると、本大会開幕前の7月18日にアーセナルへの移籍が発表された。 リオ五輪で2ゴールを決めた浅野だったが、イギリスの労働許可証(VISA)が取得できない関係でアーセナルではプレーすることができず、2015/16シーズンは当時ブンデスリーガ2部のVfBシュトゥットガルトへ期限付き移籍をしている。2年間をシュトゥットガルトで過ごした後の2018/19シーズンは、ハノーファー96に期限付き移籍をしており、計3シーズンをアーセナルからのローンプレイヤーとしてドイツで過ごしたが、選手層の厚い保有元のチームに復帰することなく、2019年夏にセルビア1部のパルチザン・ベオグラードへ完全移籍した。