2024年にグッと来た「デジタル仕事道具」ベスト5
時計部門:ノア精密「MAG無線LANアナログ掛時計シグナルキーパー」
2024年に購入した製品の中で、2025年以降も間違いなく追加購入するだろうという確信があるのが、Wi-Fi経由でNTPサーバにアクセスして時間を自動的に合わせる機能を持った、いわゆるWi-Fi時計だ。 一般的な電波時計が、住宅環境によっては電波を受信しづらいケースが多いのに対し、このWi-Fi時計はWi-Fiさえ利用可能ならば、1日1回、正しい時刻をNTPサーバから取得してくれる。窓際に持っていって強引に時刻を合わせたとしても、置き場所を戻してしまうと次回以降うまく行くか分からない電波時計と違い、信頼のおける時刻を常時表示できるというわけだ。 筆者が購入したのは、発売後すぐに終息したニトリの「SW 009TG」と、ノア精密から発売中の「MAG無線LANアナログ掛時計シグナルキーパー」の2点だが、両者を並べて設置しても秒針の位置まで一致していることからして、正確に時刻は取得できていると見て間違いない。 単三形乾電池2本で寿命は8カ月ないしは1年と、もう少し長いとベターなのだが、電池切れでもWi-Fi設定は保存されるそうなので、致命的な問題ではない。 現時点では、まだデザインはベーシックでホームユースにはやや無機質で、年月日や温度/湿度が分かるなどの付加価値もないのだが、今後これらのバリエーションや付加価値が増えれば、自宅の各部屋にある全ての壁掛け時計を置き換えていくことになるだろう。他メーカーの算入も含め、来年以降の展開に期待したいジャンルだ。 続いては、いざというとき役立つデバイスだ。
置き忘れ防止タグ部門:MOMAX「Pincard Pro Mini」
2024年、密かにホットなカテゴリーだったのが、AirTagと同じくAppleの「探す」アプリで置き場所を探せる、カード型の置き忘れ防止タグだ。本家のAirTagは厚みもあって財布に入れるのが難しいのに対し、これらは薄型ゆえ財布の中に入れて持ち歩くのも余裕だ。 製品によって充電の可否、充電の方法、およびメーカー独自のアプリが利用できるか否かという相違点があるが、複数を購入して試した上での現状のベストバイは、MOMAXが販売しているハーフタイプの製品「Pincard Pro Mini」だ。 このサイズであれば、財布はもちろんより幅広い製品に取り付けられる。バッテリー寿命は他製品よりやや短いが、市販のワイヤレス充電器で充電できるのは手軽でよい。 もっとも、これだけの薄さになると面積はあまり問題ではなく、段差がない方が使いやすいので、本製品のようなハーフタイプよりもカードと同じフルサイズの方がベターと考える人ももちろんいるだろう。 今後は、さらなる価格競争に突入していくと考えられるこのジャンルだが、身の回りのさまざまな持ち物にタグを取り付けていく中で、財布だけがフィットせずに困っていた人にとっては、注目に値する製品だ。 続いては、タブレットのベストバイだ。