異例の年越し決戦は流血の死闘。王座陥落も鈴木千裕が「一番面白い」と語った“格闘技の興味深さ”「1年で取り返しましょう。最短で」【RIZIN】
「RIZIN DECADE」フェザー級王座戦
最短での王座奪還を誓った。 2024年12月31日、さいたまスーパーアリーナで開催された「RIZIN DECADE」の第2部『RIZIN.49』のメインカードはRIZINフェザー級タイトルマッチ(MMAルール、5分3回)が行なわれ、王者の鈴木千裕がクレベル・コイケ(ブラジル)と対戦し、判定(3-0)の末に敗れて防衛はならず。王座から陥落したが、ベルト再挑戦へ熱い意思をのぞかせた。 【RIZIN 画像】年末の大一番、鈴木千裕vsクレベル・コイケ戦は壮絶な死闘に…激闘の3大タイトルマッチを特集! RIZIN旗揚げ10年目の節目として組まれた年越し決戦は、壮絶な死闘となった。1ラウンドから目まぐるしく攻防が入れ替わり、柔術が得意なクレベルが三角絞めを狙うが、鈴木も負けじと下からかかと落としを見舞って反撃する。2回には鈴木がクレベルのパウンドラッシュを浴び、肩固めなどを極められる寸前になるも、なんとか5分間をしのいだ。 最終ラウンドは鈴木の肘が相手の額をカットして激しく出血する。両者の鮮血が肉眼からでも分かるほど激しい展開になり、両者の凄まじい気迫に会場のボルテージは最高潮に達した。 結果的に判定での決着となり、寝技で試合を支配したクレベルに軍配が上がると、ブラジル人ファイターは歓喜の雄叫びを上げ、敗れた鈴木は肩を落としてリングを降りた。 時計の針はすでに1月1日の午前1時30分を過ぎていた。インタビュールームに現れた鈴木はトレードマークの金髪の一部が血に染まっていたが、全力を出し尽くした表情は晴れやかだった。 試合の感想を問われると、「そうですね...もう...しょうがないですね、やられたんで。やりたいことはやって、やれることもやってきたので結果を受け入れるしかないです」と素直に敗北を認めた。「やっぱ本当に強いですね。もうひと言、それに限ります。すごい勉強になりました」と王座奪還を果たしたクレベルの実力を称えた。 勝負を分けたポイントはどこだったのか。あらためて鈴木は、「(最終ラウンドの)三角締めを外して、マウントを取られたところですかね。そこから一気に流れが持っていかれた」と冷静に敗因を分析。終始クレベルの寝技地獄に振り回された場面はあったが、最後までタップはしなかった。「(絞め技は)ガッツリ入っていなかった。浅く抑えることができていたので、練習からやっていたので想定内でした」と振り返った。