ドラマ脚本も話題「バカリズム」溢れる才能の原点。コンビ時代からも見えた才能の片鱗。
アンジャッシュの「すれ違いコント」のように定番のフォーマットを打ち出すのではなく、ネタごとに違ったシステムを生み出す“尖ったコンビ”という印象が強かったためだろう。 2005年にコンビは解散。ピン芸人となって間もなく、『R-1ぐらんぷり(現・R-1グランプリ)』(関西テレビ/フジテレビ系)で披露したフリップネタ「トツギーノ」がヒットし、『爆笑レッドカーペット』(同系)でも存在感を示した。しばらくすると、涼しい顔で「トツギーノ」を捨て、本来のコントスタイルで人気を獲得していく。
コントを披露する単独ライブだけでは飽き足らず、番外編ライブ「バカリズム案」もスタートさせ、ピンのネタゆえに観客の想像力をかき立てるような面白さを突き詰めていった。そんな彼が大喜利に強いのは必然にも思える。 ■ヤンチャな一面も垣間見える 漫画やゲーム好きなどインドアなイメージのあるバカリズムだが、もともと福岡のヤンチャな環境で学生時代を過ごした一面も知られている。それは、バラエティーにおいても垣間見えた。
よく覚えているのが、『そんなバカなマン』(フジテレビ系。2015~2017年レギュラー放送終了)の「そんなバカなホームステイ」での一幕だ。 売れっ子となったバカリズムが初心を取り戻すべくYouTuberのBUNZINの動画撮影をサポートする企画で、BUNZINの理不尽な言動に耐えかねたバカリズムが「俺イタいから」「(筆者注:テレビで放送されようが)関係ねぇから!」と戦闘も辞さない構えを見せ、早い段階で釘を刺していた姿が印象に残っている。
また、若手時代に出演した『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー これができたら100万円!』(テレビ朝日系)の不眠耐久レース企画で、西村美保(現・金子美保)との一騎打ちの末に82時間47分眠らず優勝。 途中、意識がもうろうとしていたため井手らっきょへの気遣いが至らなかった部分があり、共演者の先輩たちからたしなめられたことも眠気を覚ましたようだが、それを差し引いても強靭なメンタルだ。 勝気な性格とバイタリティーは幼少期から変わっていないようだ。