知らないとあなたも子どもも苦しむ、離婚後の正しい子育てのしかた
■ 離婚を切り出す時に重要なこと しばはし:しつけをされたり、叱られたりすると、途端に「親じゃないくせに」と感じることが多いようです。新しいパートナーは、配偶者とその子どものサポートくらいの立場で最初は関わっていくほうが、子どもの信頼を得ることができます。 再婚した夫婦間にできる子どもを「セメントベビー」と呼びますが、連れ子とセメントベビーをなるべく平等に扱うという配慮も大切です。現実には血のつながりのある子どものほうが可愛がられることが多いのです。 これは自然なことではありますが、連れ子に伝わらないようにするという配慮は必要です。 ──離婚を切り出す時に、相手を傷つけないような切り出し方が重要だというお話もありました。 しばはし:離婚を推奨はしませんが、離婚をする方には「相手のせいだけにしないことが大切です」といつも伝えています。 想像してください。自分が突然離婚を切り出されて、「あなたのこんなところが我慢ならない」「私はすごく辛かった」「あなたのせいで離婚したいと思っている」と畳みかけられたら、まずなかなか受け入れられるものではありません。 対照的に「あなたは親としては素晴らしいのだけれど、私にとっては夫婦としては難しい」という理屈に整理して伝えられると、印象は全く違うものになる。人格否定の姿勢では、相手はとても受け入れません。 そして、離婚を切り出す時に重要なことは、何もかも自分にだけ都合のいい形にはしないことです。「離婚してほしい」「親権はほしい」「お金もほしい」などなど、自分の要求ばかりを通そうとするほど関係はこじれます。 離婚を切り出す側は準備をしていますが、相手側はある日突然に突き付けられる。圧倒的弱者です。とても不安な立場で、何でもすんなり受け入れる気持ちにはなれない。 だからこそ、相手が不安になる部分に関して、心配事項を解消してあげるような提案をしていくことも大事です。感情的に迫ったり、泣いたりしてはいけません。 ──「相手の育児に口出しをしない」という部分も頷けました。