KYOJO CUP 2024 第2戦|2度もセーフティーカーが入ったKYOJO史上最悪のレース|2024年7月20日(土)リポート
初のスーパーフォーミュラー共催となったKYOJO CUP 2024年のKYOJO CUPの昨年までとの大きな違いはシーズン6戦に増えたこと。今までは全4戦で行われていたが、今季は2戦増えることになった。その大きな理由がスーパーフォーミュラー(以下「SF」)との共催。7月20日(土)に予選、21日(日)に本戦というSFのスケジュールに対して、KYOJO CUPは、7月20日(土)に第2戦の本戦、7月21日(日)に第3戦の本戦と2連戦というスケジュール。 【画像30枚】参戦ドライバーやマシンなど 通常の開催では、インタープロトおよび富士チャンピオンレース(FCR)との共催となっているKYOJO CUPだが、第2、3戦のみスーパーGTと並ぶ日本のトップカテゴリーレースであるSFとの共催。しかも今季からはSFに若き天才女性ドライバー野田樹潤が参戦することで大フィーバーが起こっており、多くの来場者が見込まれた。 KYOJOオーガナイザーである関谷正徳は、KYOJO CUPをSFというビッグレースと共催にすることによりサーキットへの来場者へその存在を広く知らしめ、その魅力を広く発信することを目的とした。女子プロゴルフのように、女性ドライバーの世界最高峰レースが存在することを世界に広め、世界中の女性が日本のKYOJOを目指すようになれば、関谷の目指す日本のモータースポーツの価値をもっと上げていくことにつながる。 KYOJO、そしてインタープロトと他のモータースポーツとの違いは「イコールコンディション」ということ。関谷が長年「ドライビング・アスリート」というコンセプトを掲げており、レースはマシンの性能勝負ではなく、ドライバー同士のテクニック競争であるべきとし、それが社会全体のクルマへのアプローチの変化につながると考えている。つまり、クルマのドライビングは自動車メーカーが技術的に作り上げるものではなく、乗り手であるドライバーの運転技術向上が必要であると認識されるようになるのだ。そういう社会ができあがると、すべてのクルマの運転手がよりドライビングテクニックに興味を持つようになり、運転技術向上への意識が高まる。さらにその思考が高まるとレーシングドライバーへの興味や関心が高まり、人々はそのテクニックを見るためサーキットに向かい、レースが盛り上がるという好循環を生む。 KYOJOはこのような社会改革の一端を担っていると言っても過言ではないのである。 現在、KYOJO CUPに参加しているKYOJOドライバーがどこまで理解しているかは不明だが、少なくともSFとの共催は彼女たちにとって歓迎すべきもので、テンションも爆上がり状態であった。だが、このことが大惨事の始まりであった。 【画像30枚】参戦ドライバーなどすべての画像を見る