［岡崎友紀さん］「おくさまは18歳」のイメージが強すぎて…80年代のシティ・ポップに若者たちが再注目
トノバン作曲でヒット
――歌手としても活躍されて「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」がヒットしたのが1980年ですね。作曲が加藤和彦さん、作詞が安井かずみさんという豪華布陣ですね。 レコーディング室にZUZU（ズズ）さん（安井かずみさん）から電話で歌詞が送られてきて、それをトノバン（加藤和彦さん）が聞いて、譜面に合わせて歌詞をのせて、「僕が歌ってみるから」といって、ご自分が歌ってみせた。そのすぐ後に私がレコーディングです。トノバンの歌をガイドにしながら歌ったから、トノバン風になってしまいました。 ――そこが初々しい感じがしますね。聞いていて、すごく楽しいし、古びた感じがしません。 ヘタウマになったんです。そこをトノバンが気に入っちゃって。「さて、これを私流に歌うにはどうしたらいいか」って準備していたら、「もういい」って言うんですよ。いまだにあの歌い方をまねするのが大変。生で歌うのは嫌です。下手に聞こえるから。 トノバンの才能、感性というのは素晴らしくて、あんなサウンドに作り上げるっていうのは天才だと思います。何十年たっても古くない。本当にそういう方と一緒にお仕事できてよかったなと思います。
80年代のサウンドに若者たちが注目
――これからの抱負はありますか。 若いころと違うので、近い未来しか目指せないんですけど。一生懸命新しくレコーディングして、「Now to Now」というCDを昨年11月に出しました。CDって、今、ぼかすか売れるもんじゃないですから、「ぼか」ぐらいは売れたいなと思っています。今年10月と12月にはライブもやります。 もう1枚、「ゴールデン☆ベスト WARNER YEARS」というCDも出ています。こちらも、「おくさまは18歳」しか知らない人はぜひ聴いてください。1980年代に作った「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」と「ソー・メニー・フレンズ」という2枚のアルバムを中心にした作品です。 「ソー・メニー・フレンズ」は去年、レコードで復刻されて私はびっくりしたんですよ。そうしたら、今年、「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」と合わせてベスト盤CDにして出してくれた。 今、80年代の日本のシティ・ポップが世界的に注目されていて、このサウンドがいいという若い人がいるらしい。うれしいですよね。
おかざき・ゆき
1953年生まれ。東京都出身。8歳で「そばかすまり子の恋ものがたり」で初舞台。出演したテレビやミュージカルは数知れず。今年、自伝的エッセー「なんたって70歳！」（興陽館）を出版した。12月15日にライブ「岡崎友紀＆MASAO（フィンガー5）Special Collaboration Live～なんたってクリスマス！～」を「SHIBUYA PLEASURE PLEASURE」で開催。問い合わせはキャピタルヴィレッジ（03・3478・9999）。
