業種別で異なる時間設定 災害復興への影響注視
1日導入された時間外労働(残業)の上限規制は、建設、自動車運転など4業種ごとに異なる時間数や例外規定を設けたのが特徴だ。災害復興への影響も焦点となる。 4業種以外の「一般業種」には2019年から導入。原則360時間(年単位)、繁忙など特別な事情がある場合も720時間などとしている。 建設業は一般業種と同じ時間数としつつ、災害復旧対応の例外を設けた。労働基準法33条に基づく許可を得ると、上限規制がかからなくなる仕組みだ。ただ厚生労働省は事業者向けに「復興事業段階の工事は33条の対象とはならない」と説明。年720時間や、ほかの月単位の規制が適用される可能性を示唆した。 自動車運転は年960時間以下とする。荷待ちが長いトラック運転手らの実情を考慮した。 医師は休日労働を含めて960時間以下。特例を申請し、適用されれば1860時間まで。救急医療、臨床・専門研修なども1860時間。患者と向き合う属人性の高い仕事ぶりを踏まえた。