J2藤枝が秋田を1―0で下しJ2でクラブ初の4連勝!中川風がV弾
藤枝MYFCは秋田を1―0で下し、J2ではクラブ初となる4連勝を飾った。後半アディショナルタイム(AT)1分、途中出場のFW中川風希(28)がこぼれ球を押し込み決勝点をマーク。守備も最後まで緩まず、2試合連続完封を記録した。一時最下位に沈んでいたチームはこれで12位に浮上。次は19日、敵地で山口と対戦する。 時間切れ寸前、分厚い壁に“風穴”を開けた。後半AT1分、ゴール前の混戦で藤枝・中川風の足元にボールが転がる。「シュートパターンには色んな引き出しがある」。選択したのは右アウトサイドでのキック。「結果を出すしかない」と思いを込めた一撃がネットに吸い込まれた。9試合ぶりの得点は、J2ではクラブ初の4連勝を呼び込む値千金弾となった。 開幕からコンスタントに先発してきたが4月3日のいわき戦からサブに回り、3試合のベンチ外も経験。「いつかやってやる」と気持ちは切らさずアピールを続けてきた。後半35分、須藤大輔監督から「違いを見せてくれ」と背中を押され、6試合ぶりにピッチに立った。 「自分が入った段階でスペースが空いていると思った。秋田さんも疲れていた」。指揮官が「ジャブが効いた」と振り返ったように、序盤から攻めあぐねてもボールを動かし続けたことで相手が疲弊。ホームでは2試合連続でATに決勝点が生まれた。 4連勝はいずれも1点差。理想の攻撃を追求するだけでなく「我々の時間でない時に耐える」(須藤監督)ことでしぶとく勝ち点3を拾う戦い方が身につきつつある。一時どん底を味わったチームは12位まで復活。上位の背中も視界に入ってきた。中川風は「粘り強いサッカーはできているが、複数得点こそ藤枝の魅力。もっと取っていきたい」とさらなる反攻を誓った。(武藤 瑞基)
報知新聞社