韓国・配達アプリ業界、勢力図に異変…クーパンイーツが「配達の民族」猛追
【01月07日 KOREA WAVE】韓国の大手EC企業クーパン(Coupang)が運営する配達アプリ「クーパンイーツ」が、利用者数900万人を突破し、業界1位の「配達の民族(ペミン)」を猛追している。2025年中には利用者数1000万人に達する見通しだ。 クーパンイーツは、有料会員サービス「クーパンワウ」会員向けに無料配達を提供する戦略を取っており、この施策が利用者増加に大きく寄与した。データプラットフォーム企業アイジーエイワークス(IGAworks)の統計によると、クーパンイーツの2024年12月の月間アクティブ利用者(MAU)は約962万人で、前年比72.1%(約403万人)増加した。市場シェアも前年比13.7%から25.7%に拡大した。 この成長により、クーパンイーツは昨年、ライバルの「ヨギヨ」を追い越して業界2位に浮上し、2位の地位を堅持している。業界関係者は「無料配達を軸にした競争が今後も利用者増加を牽引すると予想される」と述べている。 一方、ヨギヨは2024年12月のMAUが約546万人と、前年比15.9%(約103万人)減少した。市場シェアは14.6%に留まり、利用者離れが顕著だ。ヨギヨは「ヨギパスX」というサブスクリプションサービスを導入しているが、無料配達戦略ほどの効果は得られていない模様だ。 業界トップの配達の民族も利用者数にわずかな減少が見られる。2024年12月のMAUは約2243万人で、前年比0.1%減少したが、市場シェアは依然として59.7%と圧倒的だ。配達の民族は昨年からサブスクリプションサービス「ペミンクラブ」を有料化したが、この変更が一部利用者の離脱を招いた可能性が指摘されている。 配達の民族とクーパンイーツは、加盟業者との共存策の一環として、中介手数料を取引額に応じて2%~7.8%の範囲で差別化する計画を発表している。ヨギヨも同様に4.7%~9.7%の手数料を適用中だ。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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