【秀麗富嶽十二景】西ルートと東ルートで難易度が変わる、ピストンと周回を使い分けできる七番山頂「百蔵山」
標高1003mというコンパクト感と最寄駅の猿橋から徒歩約30分で登山口に取り付くことができる駅チカモードで人気の百蔵山。一方でマイカー派なら登山口手前の運動場駐車場が利用できることもあり、そのアプローチのしやすさと山頂からの絶景富士山の魅力で人気の山です。大月市に伝わる大月の桃太郎にまつわる伝説の山でもあります。 【写真】安全かつ安心に登山できる百蔵山登山のルートを見る(全12枚)
優しい西ルートで秀麗な富士山に背中を押され山頂へ
百蔵山山頂へのルートとしては、大月市営総合グラウンド駐車場先の二股分岐を左に進み次の分岐を右折します。左手の住宅街に進んだ先が山神社のある西ルート。左に曲がらず直進して百蔵浄水場脇から入山する東ルートの2つがあります。じつはこの2つの入り口は、山神社前を横切る林道でつながっているので、山神社を起点に時計回りか、反時計回りかという言い方もできますが、一応ここでは東西に分けます。 ビギナー登山者に優しいのは西ルートです。住居ゾーンを進んですぐ左手に近隣の住民の方による手作りトトロのオブジェがアイコン化しています。記念のインスタショット撮りで、いまではハイカーに人気のスポットになっています。 トトロのオブジェを左手に見やり、そのまま坂道を辿ると右手に美術館(一般には非公開)の邸宅とアイコンに困らないのも西ルートの利点かと思います。美術館を過ぎて登山者カウンターが設置された登山口に。そのまま道なりで入山してもいいですが、せっかくなので右手に上った先の山神社で安全登山祈願をして、山頂を目指しましょう。 登山道はわかりやすく道迷いの心配はないと思います。秀麗富嶽十二景の中では登りやすいルートです。途中ベンチが置かれ、休憩に適した展望ポイントがあります。ここからの富士山眺望も素晴らしく、山頂での出会いへの期待で胸も高まるはず。
広くゆったりした山頂、東ルートはシビアでややハード
山頂手前の分岐尾根からは緩やかな斜度のビクトリーロードです。林立する落葉松の樹間にちらりと富士山。正面に太い松の木とテーブルが見えたら、そこが山頂です。お疲れ様です。広い山頂では思い思いにランチシートを敷いて、秀麗な富士山の眺望をオカズに山ランチを楽しみましょう。百蔵山と六番山頂の扇山の高い人気は、このゆったりした開放的な山頂で富士山ビューを堪能できることにあるのだと思います。 一方の東ルートは西側に比べてシビアでハードな一面を見せ、ややレベルアップとなります。登りだしそのものは西ルートと同様緩やかなアプローチですが、程なくして急登。途中クサリ場も出てきます。危険ではないと思いますが、下山では滑りやすい場所もあるので、可能なら登りルートで利用することをお勧めします。 東ルートから山頂に飛び出る手前に峰を繋げる扇山への分岐が出てきます。道なりに進んで山頂です。山頂に建てられた地元の方の手作り標識にほっこり。下山では西側に降りて周回ルートの完遂です。
ソトラバ編集部