12月に転落事故が最多の「用水路」 専門家は“死角”に注意を呼びかけ 転落防止のロープ設置など対策も
チューリップテレビ
12月は用水路への転落死亡事故が最も多くなる時期です。専門家は用水路にある「死角」に十分注意をはらうよう呼びかけています。 【写真を見る】12月に転落事故が最多の「用水路」 専門家は“死角”に注意を呼びかけ 転落防止のロープ設置など対策も 記者 「本格的な除雪シーズンを前に富山市では農業用水路の点検作業が行われています」 2日、富山市上冨居地区で行われた用水路の安全点検。住民や警察が約1.8キロにわたって流れる用水路の危険か所を確認し、注意喚起の看板を設置しました。 住民 「これ何かつけたいんやけど、つける場所がない。小学生だったらすっぽり入る。暗いと境が分かりにくい」 ■用水路沿いの「曲がり角」に特に注意 特に注意が必要だとして緊急的に転落防止のロープを設置したのが交差点の「曲がり角」にある用水路。大通りに面していて交通量も非常に多いといいます。 富山県農村整備課 渡辺大輔 副主幹 「道が交差するところで人が行き来するところで柵が何もない。冬場雪が積もってしまいますと道路と水路の境目が明確ではなくなりますので、どこから水路か分からなくなってしまいますので気を付けていただきたい」 富山県によりますと、ことし4月から11月末までに用水路への転落死亡事故が13件発生、すでに昨年度の1年間を3件上回っています。このうち12件は65歳以上の高齢者です。 高齢者の転落事故はなぜ減らないのか。県から委託を受け安全対策に取り組む富山県立大学の星川圭介教授は事故があった現場などに監視カメラを設置し、高齢者の行動を分析しています。 富山県立大学 星川圭介 教授 「こちらの道路、太い道に通じる道路あって。左に曲がるが、急に近づくんですよね。本当に『角』のところに足を置くような形で曲がっていかれるということが確認できます。(違うカメラの映像を見ながら)10センチ、20センチのところで水路に近づいてしまう」 星川教授によりますと、曲がり角で高齢者は進行方向に気をとられ、足元を意識せずに歩く傾向が強いといいます。用水路沿いの「曲がり角」に特に注意が必要なのは12月だといいます。
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