【箱根駅伝】2区で明暗 経験値生かした青学大 誤算生じた国学院大と駒大/往路分析
<第101回箱根駅伝>◇2日◇往路◇東京-箱根(5区間107・5キロ) 連覇を目指す青学大が山登りの5区で中大を逆転。2年連続7度目の往路優勝を果たした。2位が1分47秒差で中大、3位は早大。出雲、全日本を制し史上6校目の大学3大駅伝「3冠」がかかる国学院大は5分25秒差の6位だった。 【写真】青学大・太田の左手薬指に光る指輪 ◇ ◇ ◇ 青学大は選手の経験値が最大限に生きた。10位でタスキを受けた2区の黒田朝は前回の区間賞。各校エースが気負って突っ込む中、終盤の上り坂を考え、前半は順位を落としてもペースを抑えた。それが区間新(区間3位)という好記録と3位浮上につながった。 同じく区間新記録でトップに立った5区の若林も山登りは3度目。前回は区間2位でコースを知り尽くしている。序盤は無理をせず、最も上りのきつい宮ノ下付近で一気に中大を抜き去った。経験と実力のある主力が大舞台で冷静にレースに臨んだ。7度優勝の原監督の経験値も大きかった。 優勝候補の国学院大と駒大の誤算は2区。国学院大が平林、駒大は篠原とエースを投入したが、1万メートル27分台が集結した高速レースに、本来の力を出し切れなかった。平林は区間新記録で12人抜きの東京国際大のエティーリとの並走でリズムを崩し、2区初出走の篠原は終盤の上り坂に余力を残せなかった。 2位の中大は1区の吉居の独走で勢いがついた。2区以降の選手は周囲の影響を受けず、自分のペースでピッチを刻めた。もともと1万メートルの上位10人の平均タイムはトップで上位の力はある。持ち味のスピードを最大限に生かすレース展開に持ち込めたことで、復路も逆転を狙える好位置につけた。【首藤正徳】