「薪能」奥深さ触れて 池田町で8月11日 人間国宝も出演
福井県池田町の能楽の祭典「能楽の郷池田 葉月薪能(はづきたきぎのう)」(福井新聞社後援)が8月11日、同町稲荷の須波阿湏疑(すわあずき)神社で開かれる。人間国宝の能楽師や県外の神楽団が出演。民俗芸能として、また洗練された舞台芸術として受け継がれてきた能楽の奥深い世界に触れられる。 同町は750年以上続く伝統神事「水海の田楽能舞」(国重要無形民俗文化財)を擁し、貴重な古面の数々が残る。薪能は伝統文化の魅力発信のため、町が昨年に続き開催する。 前半は民俗芸能交流会と位置づけ、地元住民による田楽能舞と、石見神楽(島根県)の神楽団を招いた舞が披露される。石見神楽は文化庁の日本遺産にも登録され、日本神話などに基づいたダイナミックな演舞が特徴。 後半は境内にかがり火をともし、古典の能、狂言の舞台へ。ともに人間国宝の能楽師で、能の主役シテ方の金剛永謹さん、狂言方の茂山七五三さんの2人が出演する。舞台では町主催の全国能面公募展で入選した能面を使用する予定。 午後5時開演。能楽師による解説もある。前売り券は、ぴあほか県内各地の商業施設などで購入できる。問い合わせは町教委事務局=電話0778(44)8006。