「鉄の女」と嫌われていても愛する人を守るため、運命に立ち向かう。強く美しいヒロインが活躍! 大逆転“痛快”異世界ファンタジー7選【書評】
ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
あるタイミングを境に、一定の時間まで戻ってしまうタイムリープ。『ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが』のヒロインであるシャルロットは、婚約相手のエディロン=デュカスに命を奪われたことを境に、誰と結婚してもどんな人生を歩んでも死んでしまうループにはまっていく。
すでに5回も死んでおり、次は6度目の人生。今度は結婚を諦めて修道女になる決心を固めるも、無理矢理エディロンのもとへ嫁がされてしまった。そこで「私との結婚を取りやめていただきたいのです」と提案するのだが、なぜかエディロンから熱視線を注がれるようになってしまい……。 幸せよりも生きることを選択したシャルロットは、あの手この手で結婚を拒否しようとする。しかし、その度に好感度が高まってしまい、相手からの溺愛ぶりに拍車がかかっていくハメに。それでも生存を諦めないシャルロットの強さは、きっと読む人を勇気づけてくれるに違いない。
もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです
出会った瞬間即求婚という急展開で幕を開ける『もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです』。ヒロインのシエルは聖女の力を親友に代わって振るっていたのだが、あるとき裏切られてしまい、魔女に仕立て上げられてしまう。
そして煤の森に捨てられてしまうが、自ら呼び出した魔獣に助けられたことで事なきを得る。そのまま“もふもふ”な魔獣と一緒にひっそりと平和に暮らしていこうと思った矢先、魔女を討伐するよう命を受けた騎士団に狙われてしまう。そんな絶体絶命の危機を救ったのが騎士・グランツ。さらに突然、なぜかプロポーズまでされて…? 悪意にさらされた直後のシエルが好意を受け止めるには時間がかかる。グランツからの求婚に戸惑いを見せるも、それでも彼は「私を好きになってくれるまでいつまでも待とう」と諦めない。聖女として優しさと強さを併せ持つシエルが、どのようにして心を開いていくのだろうか。