ロータリーエンジンを搭載するマツダMX-30 R-EVは、乗っても使ってみても超個性的なクルマだった。
フリースタイルドアは子供にもおすすめ?
約1カ月の長期テストでは、これまで試せなかったことや気づかなかったことも発見した。まずこの特徴的なフリースタイルドアだが、発売当初は開口部が狭く、乗り降りしづらいと感じていた。しかし、小さい子を持つ親となった今、このドアだけを単独で開けることができないし、ウインドウも開かないので逆に安心だ。 さらに、前述した包まれるような後席は子供にとっても安心感が高いらしい(個人差あり)。難点は前のドアをある程度開けないと後のドアが開けられないので狭い場所での乗り降りは苦手。しかし、そんなことよりも、この個性に大きな価値があるのだと思う。 驚いたのは、この試乗期間で約1000km走ったにもかかわらず、一度も給油することがなかったこと。今回は会社のガレージで3回、外出先で2回、計5回充電し、毎回100%まで充電した。電気のみで80km前後は走れるため、ロータリーエンジンを始動させることが少なかったためもあるだろう。 燃費も22.5km/Lを記録。もちろん、充電環境が整っていれば電気のみで移動できるので、燃費はさらに向上する。ちなみに今回は通勤や取材の移動に使用したが、私の場合、通勤のみなら往復約40kmなので2日に1回充電すれば電気だけで走れそうだ。 ロータリーエンジンを搭載したことで、もはや唯一無二の存在となったMX‒30。その個性をより際立たせるには、ロータリーEVはベストな選択と言えるかもしれない。 ■マツダ MX-30 R-EV インダストリアル クラシック 試乗機関:3月25日~4月22日 走行距離:1054km 平均燃費:22.5km/L
Webモーターマガジン編集部
【関連記事】
- 「MX-30 ロータリーEV」がマツダの電動化戦略、プレミアムブランド化の要となるか。モーターとロータリーの相性を体感
- 「MX-30 ロータリーEV」でロータリーエンジン搭載市販車を復活させたマツダは、往年の名車も大切にしていた【マツダファンフェスタ2023】
- マツダが「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」の生産を開始。ロータリーエンジン搭載車の量産は11年ぶり
- 覚醒!そして隔世!?のロータリーエンジンで極める「マツダらしいEV」の走りとは.。「MAZDA MX-30 e-SKYACTIV R-EV」を欧州で初公開
- ディーゼルエンジンでカーボンニュートラル!マツダが目指す「市販車へのHVOドロップイン」は、日本でも実現するのか