【一粒万倍日】百貨店6社バイヤーに聞いたリアルな事情 最強開運日に財布の売り上げが3倍も
来店客は、スーパーラッキーデーの前1~2週間ごろから下見をし、当日に購入する人が多いという。特に、コロナ禍~コロナ禍が開けた直後はその動きが盛んだったという。「ピークはコロナ禍が明けた2年前、その後は微増。(大丸松坂屋百貨店 大丸梅田店 婦人洋品 ディレクター 岩元友美以下、大丸松坂屋百貨店 婦人用品)」。
財布以外の商材は?:ブライダルリングやジュエリーにも浸透
一粒万倍日は、特に財布を新調するとよい日として知られる。しかし、占い師のイヴルルド遙華さんは、財布に限らずとも「自分の身近なものを買い換えるとよい」と語る。実際に、名刺入れやカードケース、バッグなどの革小物のみならず、ジュエリーの売り場でも、わずかながら顧客の動きに変化が見られるという。
「一粒万倍日と天赦日が重なった1月1日は、ジュエリー福袋に早朝からお並びいただいた。また、23年末にジュエリーの購入が決まっていたが、あえて1月1日にお買上げ、お持ち帰りいただいたお客様もいた(そごう・西武 お得意様部 高級雑貨・呉服 宝飾 ・時計・メガネ担当 渡辺昌明)」。中でも、ブライダルリングにその傾向を強く感じるバイヤーが多かった。
時計の消費においてはまだ浸透しきっていないようだ。「唯一『オメガ(OMEGA)』では年に数回、一粒万倍日だから今日買いたいというお声はある。それ以外のブランドについては一粒万倍日の影響を感じることは特にない(阪急阪神百貨店)」。
一粒万倍日に向けての取り組みは?:“開運”を謳うのに抵抗があったとの声も
一粒万倍日やスーパーラッキーデーを一つのシーズナルイベントとして盛り上げるべく、開運日カレンダーの設置やポップアップ、SNSでの発信、スーパーラッキーデー前の特設ページの用意などで、多くの百貨店が訴求に取り組んでいた。
特に、阪急うめだ本店では、1月1日が一粒万倍日と天赦日、天恩日が重なるスーパーラッキーデーだったことから、「年末から年始にかけて春財布の時期には、鎌倉の銭洗い弁天でお清めした5円玉を年末年始にかけて財布をご購入の方にお配りした(阪急阪神百貨店)」という。開運日当日でなくても、直近の一粒万倍日に使い始めることを提案することで、購買を後押しすることもできる。